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最終更新日:2025年4月21日
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日本語方言の記述的研究
日本語方言の記述的研究
日本語方言の記述的研究を行うための観点・方法を検討する。
今年度は「準体形式」(非名詞を名詞化する形式)をテーマとする。現代日本語共通語では「そこにある【の】を取って」「行く【の】は嫌だ」「今日はいずみが来る【ん】だよ」のように「の」「ん」が用いられる。諸方言においては準体助詞としてガ、トなどの形式があり、また、準体助詞がなく「行くは嫌だ」などの表現(ゼロ準体形式)が用いられる方言もある。中央語史においても準体助詞はあとから発達したものだが、その発達にはモノ名詞を作る場合とコト名詞を作る場合とで差があることが知られている。また、現代日本語共通語では上の「来るんだよ」のように準体助詞が述語で用いられて一種のモダリティ形式を作るが、この形態とその用法においても方言差がある。
この授業では、先行研究をふまえて準体形式の記述・対照に用いることができる共通調査票を作成し、各自が調査を実施、調査結果と考察を報告、全員で議論する。
ここで「日本語諸方言」とするものには、「東京方言」「首都圏方言」を含む。すなわち現代日本語のくだけたスタイルの話し言葉全体が対象と思ってよい。また、琉球諸語や八丈語など日本語族(Japonic)に属する日本語以外の言語変種も対象となる。
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