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最終更新日:2024年4月1日
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文化資源としての妖怪
「妖怪」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。歴史を紐解けば、古代から現代に至るまで、様々な場面に「妖怪」が登場してきた。近年では、2020年に新型コロナウイルスの感染拡大とともに流行した「アマビエ」も記憶に新しい。本講義では、そのような妖怪文化を学術的に研究するためのアプローチについて取り上げる。
従来、妖怪を対象とする研究は、民俗学や文学において多くの蓄積がある。これらの研究成果を踏まえた上で、この授業が着目するのは「文化資源」としての妖怪である。今日では、日本各地で妖怪文化を観光やまちづくり、あるいは地域学習などに活用している事例が見られる。鳥取県境港市の「水木しげるロード」や岩手県遠野市の『遠野物語』などはよく知られるところであるが、この他にも興味深い実践が展開されている。それらが、何のために(目的)、どのように(方法)、誰によって(主体)展開されているのかを概観する。
この授業では、日本文化における妖怪の特殊性を学ぶと同時に、文化資源の「活用」という大きなテーマについて、各自の関心に寄せながら考える機会となることを期待する。そのための思考トレーニングとして、授業の後半部には、実際に妖怪文化を活用した企画の立案にもチャレンジしてもらう。また、可能であれば実地でのワークショップ型の授業を実施することによりさらなる理解を深めたい。
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