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社会学年報学派の宗教学思想

 デュルケームの宗教社会学はこれまで十全に理解されてきたとは言い難い。たとえば聖俗論、宗教の社会統合機能、人格崇拝、集合的沸騰、あるいは古色蒼然としたトーテミスム論といったステレオタイプのイメージの大半は、デュルケーム自身の議論の誤読に基づいているといっても過言ではない。その大きな要因として、『社会分業論』(1893)や『自殺論』(1897)に代表される前期から中期にかけての社会科学的視角から、『宗教生活の基本形態』(1912)に結実する後期の人文科学的視角への移行が、十分認識されてこなかったという事情を指摘できる。しかも、デュルケームの視角のこのような変化には、『社会学年報』(1898-1913)に関わるユベールやモースらとの共同作業が大きく関わっている。
 この授業では、宗教学の視点に立ち、当時の時代背景と問題の所在を確認した上で、デュルケームの変貌をその宗教理解を軸にとらえ直し、さらにモースやユベールとの共同作業の内実を探るなかで、社会学年報学派の宗教学思想がもつ意義を再考してみたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21210708
GHS-GC6F01L1
社会学年報学派の宗教学思想
山崎 亮
A2
集中
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教室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
・はじめに――宗教学思想、デュルケーム社会学解釈の問題点、19世紀末から20世紀初頭にかけての宗教研究をめぐって ・「社会学者」デュルケームの宗教観――『社会分業論』、『自殺論』 ・「宗教学者」デュルケームの宗教学思想――『宗教生活の基本形態』 ・「社会学者」から「宗教学者」への移り行き――ロバートソン・スミスによる啓示と『社会学年報』の創刊 ・社会学年報学派による共同作業――ユベールとモース「供犠の本質と機能に関する試論」(1899)、デュルケームとモース「分類の若干の原始的形態について」(1902)、ユベールとモース「呪術の一般理論素描」(1904) ・おわりに――社会学年報学派の宗教学思想
授業の方法
講義による。
成績評価方法
レポートによる。
教科書
とくに定めない。
参考書
山﨑亮『デュルケーム宗教学思想の研究』(未来社、2001)、デュルケーム(山﨑亮訳)『宗教生活の基本形態――オーストラリアにおけるトーテム体系』上下(ちくま学芸文庫、2014)、これ以外は授業中に指示する。
履修上の注意
事前に、近代宗教学成立期に関する一般的な知識を習得・整理しておくことが望ましい。