1.構文研究の概観、本講義の見通し、重要概念の規定
2.逸脱的特徴を持つノヲ文の研究概観-ベースとする他動詞構文の考察・許容度の考察
3.逸脱的特徴を持つノヲ文の観察その2-会話引用後接のマーカー、用法の整理
4.逸脱的特徴を持つノガ文の観察-ベースとする自動詞構文の考察
5.ノヲ文の観察その3-ノガ文と類似した〈変遷性〉の対比と、いわゆる〈対比〉についての考察
6.現実世界領域・認識領域・発話行為領域の区別とノヲ文、既定性
7.格助詞と接続助詞の機能の重なり-ノヲ・ノニ・ノニ対シテ、逆接・対比とは何か
8.格助詞と接続助詞の機能の重なり-ノガ・ノニ・ノニ対シテ
9.格助詞と接続詞の機能の重なり-ノガ・ソレガ、既定性
10.ノ節の用法の拡がり-主要部内在型関係節とは何か、逸脱的ノヲの位置づけ
11. ノ節の用法の拡がり-主要部内在型関係節とは何か、逸脱的ノガの位置づけ
12. ノとコトの違い-先行研究概観、逸脱的ノヲ・ノガの研究からの検証、既定性再検討
13. 形と意味の密接な関わり-文の表す意味と名詞句の表す意味の違い、連体修飾節とノ節
14. 母語話者と日本語学習者の意味解釈の異なり
15. 本講義のまとめ-自他構文を例にした構文の意味の類推拡張