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最終更新日:2024年4月22日

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臨床心理学概論

【授業の概要】
臨床心理学は実際に心理学的支援を行うための基幹の学問である。本講義では,臨床心理学を構成する代表的な理論の学習を通して,臨床心理学の成り立ちとその全体像を把握し,関連する学問領域や心理学の各分野における臨床心理学の位置づけを理解する。心の病についても学び,臨床心理学におけるアセスメント(見立て)の重要性を理解する。また,人生の各時期に見られることが多い個人の心理・発達的課題や不適応状態を通観すると共に,こうした諸問題に対する代表的な介入(アプローチ)の実際について,事例報告を交えながら理解を深めていく。
【到達目標】
① 臨床心理学の成り立ちと代表的な理論について概説することができる。
② 心理に関する支援を要する者を見立てるうえで,生物・心理・社会モデルとケースフォーミュレーションの重要性を理解している。
③ ライフサイクルの各段階で直面する心理的課題や不適応について理解し,それらに対する代表的なアプローチについて概説できる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
09246103
FED-EP3401L1
臨床心理学概論
花嶋 裕久
W
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
教育学部
授業計画
第1回  ガイダンス(授業スケジュールと評価方法,臨床心理学とは) 第2回  臨床心理学の成り立ち① 精神分析学と力動的心理療法の成り立ち 第3回  臨床心理学の成り立ち② 行動理論と行動療法の成り立ち 第4回  臨床心理学の成り立ち③ 人間性心理学と人間中心アプローチの成り立ち 第5回  臨床心理学の成り立ち④ 認知理論と認知行動療法の成り立ち 第6回  心理的アセスメントの理論と技法① 面接法 第7回  心理的アセスメントの理論と技法② 心理検査法 第8回  臨床心理学の基本的概念① 生物・心理・社会モデル,チームアプローチ,多職種連携 第9回  臨床心理学の基本的概念② ケースフォーミュレーションと異常心理学 第10回 臨床心理学における介入① 乳幼児期・児童期を対象としたアプローチ 第11回 臨床心理学における介入② 思春期・青年期を対象としたアプローチ 第12回 臨床心理学における介入③ 成人期・老年期を対象としたアプローチ 第13回 臨床心理学における介入④ 家族・集団を対象としたアプローチ 第14回 臨床心理学における介入⑤ 折衷的なアプローチと支援効果のエビデンス
授業の方法
基本は講義形式の授業を行う。概論レベルの授業であるが適宜事例を取り入れながら理論と臨床現場とのつながりを学んでいく。事例や介入技法についてディスカッションしたりグループワークを行いながら,臨床実践について理解を深めます。授業ごとにリアクションペーパーの提出を求めます。
成績評価方法
平常点 30% (毎回のリアクションペーパー,授業内の活動の参加度),期末レポート 70%
教科書
テキストは使用しない。授業内に適宜プリントを配布する。
参考書
1. 下山晴彦・石丸径一郎 (編著)  臨床心理学概論 (公認心理師スタンダードテキストシリーズ3) ミネルヴァ書房 2020年 2. 丹野義彦・石垣琢麿・毛利伊吹・佐々木淳・杉山 明子 臨床心理学 有斐閣 2015年 3. 下山晴彦(編) よくわかる臨床心理学[改訂新版] ミネルヴァ書房 2009年 4. 伊藤良子 臨床心理学 ミネルヴァ書房 2009年
履修上の注意
臨床心理学は学習範囲が広く学習量も多いため,予習・復習の時間を十分確保すること。予習としては,次回の授業で扱う理論や心理療法の概要について調べ,予備知識を蓄えておくこと。復習としては,配布された資料をもとに講義内容をよく見直して,知識を定着させること。
実務経験と授業科目の関連性
大学の心理臨床センター,精神科クリニック,教育相談所,スクールカウンセラーなどでの臨床経験をいかして授業を進めていきます。