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最終更新日:2025年4月21日

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日本教育史概説

日本における教育と子どもの歴史
明治期における近代教育制度の発足と整備の過程で、学校は徐々に日本社会に定着していき、日本の教育と子どものあり様を大きく変容させていった。もっとも、学校の受容の仕方は地域差や性差を伴った複雑なもので、学校に代表される近代的な教育からは離れた領域も根強く存在していた。また戦後においては、教育は人権を軸としてつくられ、学校が人々にとって大きな影響力をもつようになる。教育や子どものあり様は、その時々の政策・社会によって規定されてもいた一方で、学校を経由しない教育への私的な関心も無視することができなくなっていく。
本講義では、従来の教育史が重視してきた学校や教育制度だけでなく、学校に非ざる領域と学校の領域を架橋する子どもの「生き方」への視点をふまえて、歴史的な観点から日本の教育と子どもを振り返る。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
09241103
FED-BT3101L1
日本教育史概説
小国 喜弘
A1 A2
金曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学部
授業計画
第1回:イントロダクション-自身の被教育体験を振り返る― 第2回:江戸時代の「教育」と子ども―子どもはどのように「一人前」になったか― 第3回:近代教育制度のはじまりと整備―「学校打ち壊し」騒動はなぜ起きたか― 第4回:天皇制教育体制の展開―近代教育制度の確立過程における学校と子ども― 第5回:「国民教育」確立とその裏面史―児童労働・児童福祉と方言詩教育― 第6回:多様な教育運動の展開と挫折―子どもへの関心の高まりと新しい学校づくりの模索― 第7回:戦時下の学校教育と子ども社会―「少国民」の戦争体験― 第8回:戦後教育改革の理想と教育実践―「民主主義」を実践する子ども― 第9回:教育の五十五年体制の形成と教育政策・教育運動―身近な政治とかかわる子ども― 第10回:経済成長下の学校と子ども社会―「現代っ子」とはどのような子どもか― 第11回:就職・進学問題と高等教育の変化―「二つの青年期」論を手がかりとして― 第12回:1970年代における教育の問い直し運動の展開―「障害」の問い直しの拡がりから― 第13回:社会問題化する学校と教育―非行・校内暴力・いじめと生活指導― 第14回:教育改革のなかの学校と子ども―教育と市場の関係性から― 第15回:授業のまとめ
授業の方法
基本的には講義形式ですが、史資料を読んだり、映像資料を視聴する機会も設けます。
成績評価方法
毎授業後のミニ・レポート:30% 期末レポート:70%
教科書
片桐芳雄・木村元編『教育から見る日本の社会と歴史 第2版』八千代出版、2017年
参考書
・小国喜弘『戦後教育史 貧困・校内暴力・いじめから、不登校・発達障害問題まで』中公新書、2023年 ・山本正身『日本教育史 教育の「今」を歴史から考える』慶應義塾大学出版会、2014年 ・小針誠『教育と子どもの社会史』梓出版社、2007年 ・天野正子・石谷二郎・木村涼子『モノと子どもの戦後史』吉川弘文館、2007年
履修上の注意
授業初回に、履修方法等について説明するので、欠席しないこと