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最終更新日:2024年10月1日

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子どもの貧困・ケア・家族と教育

 この授業では、私たちが生きている現代の「日本社会」において、子どもの貧困・ケア・家族と教育の関連について、多角的に考えるための視点を養うことを目標とします。具体的には、教育を核・キータームとしつつ、その隣接領域である、子どもの貧困、ケア、家族のあり方について、先行研究や政策・対策動向を踏まえつつ、一緒に考えます。
 教育と同じく、貧困、ケア、家族は、現代の「日本社会」を構成するとともに、密接に関連し、呼応しながら変化しています。一見、別々のように見える、教育、貧困、ケア、家族が、実は結びつきながら、総体として、様々な特性を持つ「日本社会」をかたちづくっていることを確認します。また、貧困、ケア、家族の観点から、相対的に浮かび上がってくる、教育のあり方についても考えていきたいと思います。さらに、具体的な取組(例えば、子どもの貧困では、学習支援や子ども食堂など)の概要や、そうした取組を「日本社会」において、どのように位置づけることができるのかということも考えていきます。

“Child Poverty, Care, Family and Education”
 The aim of this course is to introduce the actual situation as to child poverty and to help students develop the ability to think about modern Japanese society from many perspectives.
 You study this theme, following previous researches and policy trends, based on key words “child poverty”, “care”, “family” and “education”.
These four factors seem separate, but there are close connections among them and they are the constituent parts of Japanese society.
The current Japanese administration is taking measures such as study support and children's cafeteria.
You will study how education for poor children should be and how such measures should work in Japanese society.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
09232401
FED-SS3204L1
子どもの貧困・ケア・家族と教育
松村 智史
A1 A2
金曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学部
授業計画
第1回:子どもの貧困① 総論、基本概念の確認 第2回:子どもの貧困② 子どもの貧困の背景にある日本社会 第3回:子どもの貧困③ 子ども期を貧困で過ごすということ、その後の人生 第4回:子どもの貧困④ 子どもの貧困対策 第5回:子どもの貧困⑤ まとめとディスカッション① 第6回:家族・ケア① 日本型福祉社会の家族主義とケア(ケアの社会化の理想と現実) 第7回:家族・ケア② ヤングケアラーの困難とケア 第8回:家族・ケア③ ひとり親世帯の困難とケア 第9回:家族・ケア④ 移民・外国籍の子どものケア、多文化共生社会? 第10回:家族・ケア⑤ まとめとディスカッション② 第11回:教育① 貧困世帯にとっての教育、学校文化 第12回:教育② 学校におけるケア、スクールソーシャルワーカー、教育・ケアの担い手の窮状 第13回:教育③ 日本社会における教育と、貧困・ケア・家族を問い直す(全体まとめとディスカッション)
授業の方法
授業テーマに応じて、教員が作成したレジュメを配布します。そのレジュメに基づいて講義したのち、ディスカッションを行います。
成績評価方法
レポート(計3回程度を予定)に加えて、授業・ディスカッションへの参加・寄与の程度を勘案します。
教科書
特になし。 ※必要に応じて授業時に伝えます。
参考書
参考文献はそのつど授業で伝えますが、以下は、比較的読みやすいので、一読を薦めます。 本田由紀(2014)『社会を結びなおす:教育・仕事・家族の連携へ』岩波ブックレット 澁谷智子(2018)『ヤングケアラー:介護を担う子ども・若者の現実』中公新書 松岡 亮二(2019)『教育格差』ちくま新書 小熊英二(2019)『日本社会のしくみ:雇用・教育・福祉の歴史社会学』講談社現代新書
履修上の注意
授業への参加はもちろんのこと、ディスカッションへの積極的な参加を期待します。