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最終更新日:2024年10月18日
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ドラマセラピーを通した
表現実践
ドラマセラピーを通した表現実践/Practice for Expression through Drama Therapy
授業の目標
ドラマや劇を通して、「演じる」という芸術表現形態の楽しさを体験することで、創造性や自己表現力、自発性などを高めることを目標とする。
グループダイナミクスやリフレクションを使うドラマセラピーのワークを媒体とすることにより、上記と同時に、コミュニケーション技術、自分自身とさまざまな他者への理解力、受容力を高めることができる。
ドラマセラピーの理論的背景についての基本的理解が得られる。
「演じること」は身体、感情、知性を統合しての活動であり、さらにドラマセラピストである講師が自由で楽しい感覚を提供しながら授業を進めることにより、上記のような能力が同時に高まることが可能となる。
授業の概要
ドラマや劇を演じることを通して表現力や創造性を高めることを目指すコースである。
「創造的教養人(岡田・縣、2013)*」を育成する一環として、表現を創造的かつ主体的に楽しむ体験を提供し、受講後の研究や職業生活、また人生を豊かにすることの一助になるようなアクティビティーで構成している。
グループワークの中では自分を客観視できるだけでなく、自分の人生だけでは体験できない、他者の人生・状況・考え方などについても、より深い新しい理解が可能になる。さらに対人援助者(教師やセラピストなど)としての在り方、対象者への有効な働きかけを学べるという点も特徴であると言える。「ドラマ」で「役」を演じるということが、実はいかに「現実生活」を豊かにし、また問題解決のツールとして使えるかを、知的学習からだけでなく、身体・感情・感覚でホリスティックに理解し、かつ体得できるところがポイントである。
ドラマセラピーはクリエイティブアーツセラピー、またグループセラピーの一つで、ドラマ・演劇のプロセスを系統的かつ意図的に用いる体験的アプローチである。ドラマセラピーそのものを学ぶ授業ではないが、この手法を使うことで、自己の意識と無意識を含む様々な心的要素がとり扱われ、また、他者や環境との関係、および他者の多様な側面の探索も可能になる。そのため、自己覚知と他者理解を深め、視点や行動、社会関係の変化を促すので、「セラピー」という狭い枠を超えて、人の創造性・自発性が必要となる多くの分野に汎用できる。特に教育分野では有用性が高い。
* 岡田猛・縣拓 (2013), 芸術の認知科学 展望論文 創造の主体者としての市民を育む:「創造的教養」を育成する意義とその方法, 認知科学, 20(1), pp27-45.
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