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ドラマセラピーを通した表現実践

ドラマセラピーを通した表現実践/Practice for Expression through Drama Therapy
授業の目標

ドラマや劇を通して、「演じる」という芸術表現形態の楽しさを体験することで、創造性や自己表現力、自発性などを高めることを目標とする。
グループダイナミクスやリフレクションを使うドラマセラピーのワークを媒体とすることにより、上記と同時に、コミュニケーション技術、自分自身とさまざまな他者への理解力、受容力を高めることができる。
ドラマセラピーの理論的背景と出典分野の基本についての理解が得られる。

「演じること」は身体、感情、知性を統合しての活動であり、さらにドラマセラピストである講師が自由で楽しい感覚を提供しながら授業を進めることにより、上記のような能力が同時に高まることが可能となる。

授業の概要

ドラマや劇を演じることを通して表現力や創造性を高めることを目指すコースである。
「創造的教養人(岡田・縣、2013)*」を育成する一環として、表現を創造的かつ主体的に楽しむ体験を提供し、受講後の研究や職業生活、また人生を豊かにすることの一助になるようなアクティビティーで構成している。
グループワークの中では自分を客観視できるだけでなく、自分の人生だけでは体験できない、他者の人生・状況・考え方などについても、より深い新しい理解が可能になる。さらに対人援助者(教師やセラピストなど)としての在り方、対象者への有効な働きかけを学べるという点も特徴であると言える。「ドラマ」で「役」を演じるということが、実はいかに「現実生活」を豊かにし、また問題解決のツールとして使えるかを、知的学習からだけでなく、身体・感情・感覚でホリスティックに理解し、かつ体得できるところがポイントである。
ドラマセラピーはクリエイティブアーツセラピー、またグループセラピーの一つで、ドラマ・演劇のプロセスを系統的かつ意図的に用いる体験的アプローチである。ドラマセラピーそのものを学ぶ授業ではないが、この手法を使うことで、自己の意識と無意識を含む様々な心的要素がとり扱われ、また、他者や環境との関係、および他者の多様な側面の探索も可能になる。そのため、自己覚知と他者理解を深め、視点や行動、社会関係の変化を促すので、「セラピー」という狭い枠を超えて、人の創造性・自発性が必要となる多くの分野に汎用できる。特に教育分野では有用性が高い。

* 岡田猛・縣拓 (2013), 芸術の認知科学 展望論文 創造の主体者としての市民を育む:「創造的教養」を育成する意義とその方法, 認知科学, 20(1), pp27-45.

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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
09209910
FED-IE3602P1
ドラマセラピーを通した表現実践
尾上 明代
A1 A2
金曜2限
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教室
図書館研究所学部等 教育学部棟・教心実験室(056)
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
教育学部
授業計画
第1回 このクラスの実施方法のオリエンテーションと初回interactionのためのゲーム 第2回 身体と心の解放 第3回 想像力・創造力・即興力を豊かに 第4回 フィクション(架空)とリアリティー(現実)の間を行き来する 第5回 おとぎ話―象徴・架空の力 第6回 ドラマセラピーの基本的な理論と出典分野(講義) 第7回 共感することを身体で知る・示す 第8回 心の障害物を乗り越えるドラマ 第9回 人間関係の探索1 (ソシオドラマ) 第10回 人間関係の探索2(ソシオドラマ) 第11回 自分の「role」認識 第12回 「ドラマ」から「現実」の変容へ 第13回 創作ドラマの発表1 第14回 創作ドラマの発表2 第15回 グループプロセスの終結・まとめ
授業の方法
授業ではほぼ毎回、表現実践としてドラマ的ゲームや演技を行い、個人とグループの変容や発展を体験的に理解してもらう。「演じる」ことへの不安をとりのぞき、楽しく取り組めるように漸進的に丁寧に進めていく。このこと自体が、ドラマセラピーを媒体に使う利点の一つであるので、アクティビティーに不安がある人がいたとしても、心配せずに受講してほしい。 毎回、必ずプロセスの振り返りを行い、クラス全体で自由なコメントを交換する。この振り返りや気づきを、ときにはジャーナル(日誌)という形で提出してもらうこともある。
成績評価方法
表現力や創造性、自他の理解力などの発展・深化を、実技の様子やディスカッションの内容(50%)、 3回程度のジャーナル(日誌)と期末レポート(50%)から総合して評価する。
教科書
心ひらくドラマセラピー:自分を表現すればコミュニケーションはもっとうまくいく! 尾上明代著(河出書房新社)
参考書
ドラマセラピーのプロセス・技法・上演―演じることから現実へ ルネ・エムナー 著‎ (北大路書房)
履修上の注意
体験型の学習なので、基本的に全回出席することがまず大切ですが、特に初回はオリエンテーションを兼ねているので、必ず出席して下さい。 授業内での積極的な参加態度はもちろん良い評価の対象にはなりますが、「授業」だからといって、すべてのワークに無理に参加をしなければならない、というプレッシャーを感じる必要はありません。 その時どきの自分の心身の状態に合わせて参加して下さい。 「演技が得意な人、人前で発表することが好きな人」にのみ適しているアプローチではないかという勘違いもあるかもしれませんが、そうではなくてアクト(行動、演技)することが「多くの人が取り組みやすく、創造力や表現力などを高める有効な方法であること」を授業内で示します。楽しんで学んでください。 もちろん、学習・研究のためには、一定の参加が必要でもあるので、新しいことに積極的に取り組み、学ぶという意欲と心構えはもって臨んでもらえればと思います。 受講は、動きやすい服装で。
その他
受講生の人数は20人までを目安とします。初回授業の参加者数を見て決定します。
実務経験と授業科目の関連性
演劇療法家としての実務経験を持つ非常勤講師が,その実戦経験を活かして,演劇セラピーの基本的な考え方を演習形式で教える