初回の授業では、読むべき文献の内容と、授業の具体的なスケジュールの説明をする。また、各回において、文献の内容要約等の報告を担当する受講者を決定する。第2回以降の授業では、地域文化研究分科の教員の中から計4名がそれぞれ3回ずつ講義を受け持つ。それぞれが担当する回では、各教員が地域文化研究において重要性を持つ文献をとりあげて授業を進める。担当教員は、井坂理穂(アジア)、小川浩之(イギリス)、伊達聖伸(フランス)、和田毅(中南米)の4名である。
取りあげる文献は、以下を予定している。なお、テキストの入手方法については、1回目の授業のときに周知する。
第2回~第4回 井坂理穂:
・ジョン・トービー(藤川隆男訳)『パスポートの発明 監視・シティズンシップ・国家』(法政大学出版局、2008年)
・デイヴィッド・アーノルド(見市雅俊訳)『身体の植民地化 19世紀インドの国家医療と流行病』(みすず書房、2019年)
・同上
第5回~第7回 小川浩之:
・リチャード・J・エヴァンズ著、木畑洋一監訳『エリック・ホブズボーム:歴史の中の人生』(上)(下)(岩波書店、2021年)
・同上
・同上
第8回~第10回 伊達聖伸:
・谷川稔『十字架と三色旗』(岩波現代文庫、2015年/山川出版社、1997年)
・水林章他『思想としての〈共和国〉』(みすず書房、2006年/増補新版、2016年)
・三浦信孝編『フランス革命と明治維新』(白水社、2018年)
第11回~第13回 和田毅:
・デヴィッド・ハーヴェイ(大屋定晴・森田成也・中村仁好孝・岩崎明子訳)『コスモポリタニズム:自由と変革の地理学』(作品社、2013年)
・アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート(水嶋一憲・佐藤嘉幸・箱田徹・飯村祥之訳)『アセンブリ:新たな民主主義の編成』(岩波書店、2022年)
・ダニエル・ヤーギン(黒輪篤嗣訳)『新しい世界の資源地図:エネルギー・気候変動・国家の衝突』(東洋経済新報社、2022年)