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最終更新日:2025年4月1日
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世界歴史と東アジアⅢ(7)
20世紀前半の日仏交流とスピリチュアリティ
日露戦争から両大戦間期にかけての日仏交流には、世界の困難な状況のなかでそれを克服しようとする動きも見られた。この授業では、「戦争の世紀」における国際平和を模索する試みが、政治的・外交的な駆け引きだけでなく、ライシテの時代の宗教的な理想とも結びついていたことに着目し、20世紀前半の日仏交流に「世界歴史」の観点からアプローチする。方法論的には、「接続された歴史」(サンジャイ・スブラフマニヤム)や「可能性の歴史」(ドゥルエルモーズとサンガラヴェルー)を参考にした「グローバル・ヒストリー」を意識している。具体的に取りあげるのは、日露戦争と1905年のフランス政教分離法の関係、同法制定に尽力したアリスティッド・ブリアンのライシテ観と協調外交、1920年代前半に駐日大使として日本に派遣されたクローデルの役割、クローデルとともに日仏会館を創設した渋沢栄一の経済思想、渋沢栄一の精神的右腕として知られる姉崎正治の宗教思想などである。それらを通して、国際連盟と民間外交、小国平和志向の思想なども扱うことになると思われる。
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