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最終更新日:2024年10月18日

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世界哲学と東アジアIII(1)

ウジェーヌ・ヴェロン『美学』を読む
この授業ではウジェーヌ・ヴェロンの『美学』(1878)を講読する。当時の最新の美学・芸術理論を集成した同書は、現在ではすっかり歴史のなかに埋もれている。だが19世紀後半において、同書はフランスおよび諸外国におけるスタンダードな美学書として広く読まれていた。日本でも、中江篤介(兆民)の手により『維氏美学』(1883-84)の題ですぐさま訳書が刊行されている(ちなみに同書はl'esthétiqueの訳語として「美学」を用いた最初の書物である)。

以上のような歴史的背景を踏まえ、この授業ではヴェロンの『美学』をフランス語で精読するとともに、中江兆民訳の『維氏美学』を併読しつつ、日本におけるその受容を考える。この複眼的な視座のもとに、近代化の時代における美学の諸相について一定の知見を得ることが、本授業の目的である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08F150701
FAS-FA4F07L1
世界哲学と東アジアIII(1)
星野 太
S1 S2
木曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
第01回 教員によるイントロダクション 第02回 Jacqueline Lichtensteinによる『美学』序文を読む(1) 第03回 Jacqueline Lichtensteinによる『美学』序文を読む(2) 第04回 中江兆民『維氏美学』および関連文献を読む(1) 第05回 中江兆民『維氏美学』および関連文献を読む(2) 第06回 ヴェロン『美学』講読(1)序論 第07回 ヴェロン『美学』講読(2)序論 第08回 ヴェロン『美学』講読(3)第1部第5章「芸術とは何か」 第09回 ヴェロン『美学』講読(4)第1部第5章「芸術とは何か」 第10回 ヴェロン『美学』講読(5)第1部第5章「芸術とは何か」 第11回 ヴェロン『美学』講読(6)第1部第6章「美学とは何か」 第12回 ヴェロン『美学』講読(7)第1部第6章「美学とは何か」 第13回 ヴェロン『美学』講読(8)第1部第6章「美学とは何か」
授業の方法
講義、講読、発表、討議。
成績評価方法
講読、発表、討議への貢献を総合的に評価する。 受講者の人数によっては期末レポートを課す可能性がある。
教科書
Eugène Véron, L'Esthétique (1878). この授業では以下のエディションを用いる。講読範囲のテクストは教員が用意する。 Eugène Véron, L'Esthétique, Paris, Vrin, 2007.
参考書
なし。前掲テクストの序文が「参考書」に相当する。
履修上の注意
履修者がフランス語の初等文法を身につけていることを前提に授業を行なう。
その他
この授業は原則的にすべて対面で行なう。 履修を検討している者は初回に教室に集合すること。 また、LMSに掲示するアナウンスを随時確認すること。