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最終更新日:2024年3月15日

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バイオインフォマティクスa[数理自然科学コース]

多数の生物・遺伝子が織りなす複雑な生命現象を紐解くバイオインフォマティクスの学び方
生物は個体としてだけでなく、周りの微生物などと共棲関係を樹立してあたかも一つの高次生命体(超個体と呼ばれる)として振る舞う中で様々な環境への適応を果たしている。つまりは、生物1個体がゲノムにコードする遺伝情報だけでなく、周りの生物の膨大かつ複雑な遺伝子情報も活用することで変動する環境の中で適応し生存してきたことが推察される(注)。
 上記で説明した生物が持つ複雑かつ多彩な遺伝情報を解析するためにはバイオインフォマティクスを学ぶことが必須となってきている。一方で、生物学の深い理解なしに、バイオインフォマティクスに偏重しても、重要な生命現象の発見やその理解にはつながりにくい現実も見えてきており、双方の理解が重要となってきている。本授業においては、生物学の研究者がそれぞれが興味を持つ生命現象を解き明かしていくためにどのようにバイオインフォマティクスを学び、かつ、バイオインフォマティクスの専門家と共同研究を進めていくべきかについて私自身の体験を踏まえつつ講義を行う。 逆に、情報学の立場からは、情報学を駆使することで広がる生物学の広大な新世界の一端を知ると共に今後の課題について知るきっかけとして欲しい。

(注)ヒトの遺伝子数が約2万程なのに対して、腸内細菌集団全体では500万程度の遺伝子が発見されている
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08E1038A
FAS-EA3B39L1
バイオインフォマティクスa[数理自然科学コース]
晝間 敬
A1
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
上記の目標達成のため、以下の計画を想定している。 第1回:バイオインフォマティクスの概要および統計解析の概要、シークエンス技術の発展の歴史 (技術革新がもたらす新たな学問体系の出現) 第2回:比較ゲノム解析の概要およびゲノム解析から推察できる生物の特徴 第3回:トランスクリプトーム解析の概要その1 (ゲノム解析との違いは?) 第4回:トランスクリプトーム解析の概要その2  第5回:メタゲノム解析・メタトランスクリプトーム解析の概要  (集合体としての生命を理解するためには?) 第6回:以上のまとめ 第7回:レポート発表 (10分程度でまとめた内容を発表する)
授業の方法
原則対面形式
成績評価方法
出席点、質疑応答、授業の中で課す小課題、最終回のレポートおよび発表
教科書
指定しない
参考書
都度授業中に紹介する。
履修上の注意
第一回目の授業で評価方法などの詳細を説明するので参加すること。   A1の火曜日2限の時間帯に授業を行う予定である。
その他
私は自分が対象とする生物現象を数理の言葉で理解することの難しさを感じていたが、 これからは技術の発展などにより、可能となってくる場面が増えてくるのではないかと思っています。 重要なのは互いを理解していく地道な交流なのかなと思います。