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最終更新日:2026年10月16日

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科学技術社会論特論III

「人新世」の時代の科学史記述とは:初期近代の自然誌と地球論の歴史にフォーカスしつつ How to describe the history of science in the Anthropocene era?: Focusing on the history of early modern natural history and theories of the earth
「人新世 Anthropocene」という新たな地質時代区分をめぐっては、地質学(層序学)における議論が一段落した2024年の段階で、気候危機の深化とともに、より有効で根本的な地球史区分論とこの惑星上に共棲する主体構造論が求められるようになっている。
本授業では、プリンチペ『科学革命』(PSR)を導きとして近代科学のスタート地点を振り返るとともに、今日的な議論(『人新世再入門』)を概観して、歴史科学における自然誌(ナチュラルヒストリー)とその歴史記述の問題にフォーカスし、原テクストにアプローチしつつ議論を深めることを目標とする。
この作業によって、当時の、聖書年代学をベースとした普遍史、世俗の歴史、自然史が未分化な状況が、現代の「人新世」をめぐる議論に示唆するものを考えたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08D1027
FAS-DA4B38L1
科学技術社会論特論III
山田 俊弘
S1 S2
木曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
教養学部
授業計画
〔 〕内は主として取り上げるテクスト 1)ガイダンス ビッグヒストリー:自然史の区分と「人新世」 〔クルッツェン、ライエル〕 2)自然誌の歴史という課題 自然誌から自然史へ 〔Curry et al. 2018〕PSR1(第1章) 3)記述の科学という領域 〔プリニウス〕PSR2 4)ルネサンスの豊穣 〔ゲスナー、アルドロヴァンディ、フーコー〕PSR3 5)地誌という視点 〔『コスモグラフィア』の変遷〕PSR4 6)鉱物誌という視点 〔メルカーティ〕PSR5 7)地球論の発生と展開 〔グールド、バーネット、ステノ〕PSR6 8)ジオコスモス概念と地理学 〔キルヒャー、ウァレニウス〕人新世1(第1章) 9)機械論的な地球論・宇宙論 〔デカルト、ガッサンディ〕人新世2 10)化石の意味と固体論 〔フック、ステノ〕人新世3 11)地球論と年代区分の原型 〔ステノ、ライプニッツ、ビュフォン〕人新世4 12)ニュートン地球論と世界の複数性 〔ニュートン、フォントネル〕人新世6 13)歴史主義の発生と「科学革命」論 〔ライプニッツ=マイネッケ、廣松、プリンチペ〕人新世8 [References] Curry, H. A. et al. 2018: Worlds of Natural History, Cambridge University Press. プリンチペ『科学革命』(丸善、2014年、原著 2011) トーマスほか『人新世再入門』(名古屋大学出版会、2025年、原著 2020)
授業の方法
講義、輪読会、レジュメ作成・発表
成績評価方法
小論文
履修上の注意
教科書を読みレジュメを作成し発表するという基本的訓練を行います。 歴史的テクスト(基本は日本語訳を使うが、英語やラテン語もある)を参照して科学史研究の初歩を体得します。 以上についての予習または復習が必要です。 現代の気候危機と科学史技術史の役割を考える姿勢が求められます。