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最終更新日:2024年10月18日
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科学技術社会論特論II
科学技術とジェンダー/ Gender in Science and Technology
「科学技術とジェンダー」というとき、今日的には大きく二つの方向性での問題が挙げられる。一つは、科学技術分野におけるジェンダー格差の問題であり、科学技術分野における女性の割合・数の少なさ、組織・制度上の課題などの問題が含まれる。もう一つは、ジェンダー視点から問い直される科学技術「知」の客観性や中立性の問題であり、知の生産プロセスにおけるジェンダー格差や無意識のジェンダーバイアスが、大学や企業等で生み出される知識やそれに基づく技術や製品の開発等に偏りと画一性を生じさせること、それによる女性(の問題)の不可視化、リスク・便益分配の不平等などが含まれる。こうした問題群も一つの背景に、近年の科学技術政策においては、科学研究・開発のあり方自体のジェンダー主流化、すなわち組織や環境、また計画・実施・モニタリング・評価等のあらゆる段階での性差/交差性分析に基づく政策・プロセスの埋め込みが検討されている。
本講義では、社会の中の科学技術の在り方や科学技術イノベーションと社会の相互関連性などを扱う科学技術社会論(STS: Science and Technology Studies)の視点から、「科学技術とジェンダー」をめぐる課題群やその背景、これまでの議論を概観するとともに、多様性と包摂を達成する科学技術イノベーションのあり方について、国内外の動向・課題を批判的に検討できるようになることを目指す。
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