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最終更新日:2026年10月16日

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国際関係史演習

戦間期の国際主義知識人と日米関係
1920年代から1930年代にかけての日米関係に関する歴史研究は、その重要性にもかかわらずまだ十分な蓄積がないフロンティアである。また1920年代にはワシントン体制の下で軍縮、国際金融、震災の復興を通じた結びつきが強まる一方で「排日移民法」のような火種があり、1930年代にも満洲事変への不承認主義が示される一方で日本側では英米可分論に立ったアメリカへの期待が根強く残るなど、戦間期の日米関係は全体として安定的だったと評価できるのか、それとも不安定だったと評価できるのか、十分なコンセンサスはまだ存在していない。この点は、戦後の日米安保改定や日米同盟に関する歴史研究がそうしたニュアンスも汲み取りつつ実証的にも理論的にも発展し、学界(少なくとも日本の)で一定のコンセンサスを築いてきたことと、対照的かもしれない。
この授業では、戦間期国際関係史で近年注目される「国際主義」(internationalism(s))、さらに「太平洋世界」(Pacific world)といった研究動向をふまえて、戦間期日本の代表的な知識人たちの日米関係論を、当時発表されたテクストを会読することで再構成し、上記のような日米関係史研究に貢献することを目標とする。最終的には、知識人を一人ないし複数とりあげて各自で分析した10000字程度のゼミ論文に仕上げてもらう予定である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C3217
FAS-CA4U18S1
国際関係史演習
前田 亮介
S1 S2
金曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
教養学部
授業計画
はじめの数回は、戦間期日米関係に関する優れた先行研究(高光佳絵、北岡伸一、三谷太一郎、加藤陽子、緒方貞子などの著作を想定)を読む。熱心な参加者には、参考書に挙げた北岡伸一『増補版 清沢洌』に事前に目を通してもらうと、理解がよりスムーズかもしれない。 続く8回ほどでは、吉野作造、清沢洌、石橋湛山、横田喜三郎、石垣綾子、といった知識人のテクストを会読していく。人選や対象の時期・テーマについては、参加者の意向もふまえて決定する。 学期末には、演習での議論をふまえた上で、戦間期日米関係と知識人の関係について、ゼミ論文にまとめてもらう。そのための準備報告を授業中に行なうような形も検討している。
授業の方法
参加人数によって実施形式は異なるが、一定の人数がいる場合は、毎回の報告担当者を立てる。報告担当者は、固有名詞や解釈が難しい箇所について十分な下調べを行ない、関連する研究や史料(オンラインで閲覧できる分だけでも相応の収集が可能である)をできる限り集め、ゼミ論文にもつながるような論点の提起をめざす。 また、報告者以外の参加者も全員が課題文献に目を通した上で、A41枚程度のペーパーを執筆し、報告者の論点の深化や異なる視角・解釈の提示にむけて授業で必ず1度は発言する。毎回、ディスカッション・リーダーを(1人ないし2人)設定し、事前に各ペーパーに目を通した上で、議論の活性化に努める。
成績評価方法
平常点(報告の内容と毎回の発言)と期末のゼミ論文による。また、演習形式の授業であるため、正当性のない欠席は厳禁。無断欠席は脱落とみなす。欠席時には必ず具体的な事情を、教員に事前に伝えること。
履修上の注意
初回は各回の報告担当者を割り振るため、出席を検討している方は必ず出席してほしい。混雑状況などに鑑みてオンラインで開催する場合は、事前に連絡する。 高校レベルの日本史の事前の知識はとくに必要ないが、「授業の方法」欄に記したように、全体に負担は重く、毎回の予習に相応の時間を割く準備と情熱のあることが、履修の大前提である。 なお、分野・地域を問わず外交史・国際関係史に関するテーマで大学院進学を検討している方の参加も歓迎したい。