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最終更新日:2024年4月22日

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特殊講義「ラテンアメリカ政治経済論」

ラテンアメリカ経済の現状を国際機関のFlagship文書もしくは米国の代表的な教科書をつかって輪読でつかむ Reading (in turns) of either a Flagship document from international organizations, or a representative U.S. college textbook, to understand the current state of Latin American economies.
【授業の目標】ラテンアメリカ主要国の経済についての知識を獲得し、専門論文を読む上での背景知識を獲得することによって、今後、ラテンアメリカ主要国の経済について自ら知識を増やしていけるようになること。
【授業の概要】初回、第二回は教員が講義を行うが、第三回以降は、担当箇所について参加者がレジュメを作り、発表し質疑応答を行う。

The objective of the class is to acquire knowledge of the economies of major Latin American countries and to acquire background knowledge for reading journal papers so that participants can increase their own knowledge of the economies of major Latin American countries in the future spontaneously.

The first and second sessions will be lectured by the instructor, and from the third session onward, participants will prepare resumes, make presentations, and participate in a question-and-answer session on the assigned sections.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C321640
FAS-CA4U17L1
特殊講義「ラテンアメリカ政治経済論」
久松 佳彰
S1 S2
金曜1限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
初回に教科書を何にするか決める。教科書1を選んだ場合は下記のようになる。 1 Introduction and Development in Latin America 担当:教員(初回は教科書不要です) 2 Historical Legacies 担当:教員 3 Import Substitution Industrialization 担当:履修者 4 Latin America’s Debt Crisis 担当:履修者 5 Macroeconomic Stabilization 担当:履修者 6 Public and Private Capital Flows to Latin America 担当:履修者 7 Contemporary Trade Policy 担当:履修者 【中間プロポーザル・ペーパー提出】 8 Microeconomic Foundations for Growth and Competitiveness in the Global Economy 担当:履修者 9 Latin American Agriculture 担当:履修者 10 Poverty in Latin America 担当:履修者 11 Health Policy 担当:履修者 12 Education 担当:履修者 13 Promoting Sustainable Environments in Latin America 担当:履修者 14 Lessons (Not Quite) Learned 担当:履修者 15 期末ペーパー発表 教科書2の場合は、最初の1回は教員が発表し、2回目か受講者が発表していく。
授業の方法
オンライン授業でおこなう。詳細は「オンライン授業内容」を参照すること。 いわゆる輪読形式を用いる。担当箇所について担当者がレジュメを作り、発表し質疑応答を行う。 レジュメ: Google DOCsで共有して作成する。
成績評価方法
出席&発表30%、【中間プロポーザル・ペーパー】30%、【期末ペーパー】40%で評価する予定である。テーマは教科書で触れられている全てのテーマを対象とする。 注:受講者が少ない場合には柔軟に対応する。例えば、2020~23年度は受講者が少なく発表が多かったので、中間プロポーザルは省略し、出席&発表60%と期末ペーパー40%にした。
教科書
教科書1 PATRICE FRANKO The Puzzle of Latin American Economic Development Fourth Edition Rowman & Littlefield Publishers 2019 駒場図・2Fシラバス に禁退出の状態で存在するので、これを複写して使うこと。手に入らない場合は授業担当者までメールをください。 ラテンアメリカの経済発展について経済学の素養が無くても学び始めることのできる大学レベルの英語で書かれた教科書です。とてもわかりやす書かれています。 教科書2 世界銀行中南米エコノミスト部、米州開発銀行研究部門、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会によるFlagship文書を一つ選んで輪読する。初回に具体的な文書候補は明示する。 2024年度の候補: The World Bank Economic Review | Latin America and the Caribbean October 2023 Digital Connectivity for Inclusion and Growth The Inter-American Development Bank (IDB) 2023 Microeconomic Report | Rethinking Urban Migration: Policy Options for Cities in Latin American and the Caribbean ECLAC / CEPAL Social Panorama of Latin America and the Caribbean 2023: labour inclusion as a key axis of inclusive social development 教科書3 Beatriz Armendáriz and Felipe Larraín B., The Economics of Contemporary Latin America, MIT Press, 2017. 経済学の素養があることを前提としたラテンアメリカの経済についての大学上級から大学院レベルの教科書です。特にこの本を読みたいという希望があれば考慮します。
参考書
授業でも指示するが、日本語としては、講義担当者も関わった 清水達也編著『ラテンアメリカ経済入門』(アジア経済研究所、2024年) が新しい。https://www.ide.go.jp/***** この他、古いが、 西島章次・小池洋一『現代ラテンアメリカ経済論』(ミネルヴァ書房、2011年)。 英語では、 Beatriz Armendáriz and Felipe Larraín B. The Economics of Contemporary Latin America (MIT Press, 2017) が経済学原論を学んだ者にはふさわしい。 その他、World Bank, Inter-American Development Bank, ECLAC (CEPAL)からの情報は有益である。
履修上の注意
ワードプロセッサーと表計算ソフトウェアは十分に使えること。 【事前学習】参加者全員が課題を読み、発表者はレジュメを作る。Google DOCsをここ数年は利用している。担当者はレジュメを作る時間(1時間以上)、非担当者は30分弱で速読すること。 【事後学習】今後の学習・研究・調査に必要な事項を適切な形で記録しておくこと。「記憶を記録に」を体現すること。
その他
【中間プロポーザル・ペーパー】は、当面、A4×1枚で、1)テーマ、2)質問、3)実例(ケース)、4)仮説(文献サーベイですでにわかっているものと自分が発見したい仮説を仕分けると良い)、5)アプローチ(証拠、調査法)、6)分析(細かい質問を複数)、7)発見もしくは結論、8)今後の課題、9)文献の9項目を含むペーパーと考えてよい。 【期末ペーパー】は、中間プロポーザル・ペーパーを元にリサーチを行った結果をA4×4枚~10枚で書いてもらうことを考えている。 履修者が一人や二人の場合には輪読負担が大きくなるので、期末ペーパーは省略して中間プロポーザル・ペーパーだけになることもある。また履修者が一人で、ラテンアメリカに関係する卒論を執筆する学年であれば輪読部分が終わった後に卒論文献を読んでいただくことも検討する。
実務経験と授業科目の関連性
担当者は米州開発銀行・世界銀行・国際協力銀行・国際協力機構でコンサルタント業務をおこなった実務経験を持ち、それをふまえて本授業をおこなっている。すなわち、本授業は国際機関での実務への基礎知識の提供とみなせる。