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最終更新日:2024年4月22日

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ロシア東欧研究IV

ロシアにおけるユートピアと性
1917年ロシア十月革命は、経済/社会制度みならず、人間存在そのものの変革を目指したものであった。その中でも特に盛んに議論されたのが、家族制度やエロス(セクシュアリティ)は来たるべき共産主義的理想世界でどうあるべきかという問題だ。本演習では、①革命から1920年代にかけてボリシェヴィキ内で語られた性に関する言説を読み解き、さらに②そのような議論を背景にして産まれた小説や映画などの創作物を読んでいくことを目的とする。また、上述の議論に影響を与えた19世紀末のロシア宗教哲学における性愛論や、女性解放思想の流れも検討の対象とし、これらが如何に十月革命に結実していったかを、実際のテクストを読みながら考えていきたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C2446
FAS-CA4M16L1
ロシア東欧研究IV
北井 聡子
A1 A2
集中
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講義使用言語
日本語、日本語/ロシア語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
1. ユートピアと性 プラトン『国家』〜チェルヌィシェフスキー『何をなすべきか』 2. ロシアにおける女性解放運動 3. 19世紀末ロシア性愛思想① V.ソロヴィヨフ 4. 19世紀末ロシア性愛思想② L.トルストイ、V.ローザノフ 5. 19世紀末ロシア性愛思想③ M.クズミン、Z.ギッピウス、 6. ロシア革命と性① A・ボグダーノフ 中編小説『赤い星』 7. ロシア革命と性② A.コロンタイ 論文「翼の生えたエロスに道を!」小説集『働き蜂の恋』 8.ロシア革命と性③ A.コロンタイ 14回講義「経済発展における女性の地位」 9. ロシア革命と性④ A.ザルキントの性の戒律とフロイト 10.性のユートピアの終焉① A.ローム監督 映画『ベッドとソファ』  11 性のユートピアの終焉② F. グラトコフ 長編小説『セメント』 12. 性のユートピアの終焉③ S.トレチヤコフ戯曲『子供がほしい!』 13. 性のユートピアの終焉④ プラトーノフ 短編小説『アンチセクスース』 など
授業の方法
講師による講義と、テクスト分析を並行して行います。
成績評価方法
出席(40%)、授業への参加(40%)、レポート(20%)
教科書
テクストは、講師が用意します。
参考書
トルストイ『クロイツェル・ソナタ』
履修上の注意
予備知識は特に必要ありませんが、ロシア語でテクストが読めること
その他
集中講義(2月上旬予定)。3月卒業予定の学生は、本科目の単位を卒業判定単位に含めることができないので注意すること。