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最終更新日:2024年3月15日

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イギリス歴史社会論I

イギリス歴史社会論1
16世紀・宗教改革前夜から18世紀・「啓蒙の世紀」に至る近世イングランド史を概観する。特に、宗教と政治の関係、またイングランドとヨーロッパ大陸との関係を重視して、「近世」という中世と近代の狭間の時期を論じていきたい。またそれと共に、イングランドの歴史・宗教・文化を理解する上で基本的な事項を、同時代史料を通して解説していく。

2019年秋、イギリス議会において新たに首相となったジョンソンが議会閉会を巡って、激しい論争を引き起こしたことは覚えているだろうか。この時、イギリスのメディアは17世紀の国王と議会の対立に盛んに言及して、議論を展開した。このようにイギリスでは遠い過去の出来事が現在でも参照すべき事象として取り上げられることが多い。実際、イギリスの政治文化を理解するためには、イギリス人の参照枠となる宗教と歴史を学ぶことが必須である。この授業では、時系列順に主だったイギリス史の出来事を追いながら、宗教と政治、そしてヨーロッパとの関わりを考察していく。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C2101
FAS-CA4J01L1
イギリス歴史社会論I
西川 杉子
S1 S2
火曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
初回授業は、4月11日にオンライン授業で行う。 1. キリスト教共同体とはなにか 2. 中世のラテン・キリスト教世界 3. 宗教改革の開始 4. 宗教改革の展開 5. 対抗宗教改革 6. ヨーロッパのなかのテューダ朝 7.モアバスの世界 8.エリザベス・テューダとメアリ・ステュアート 9.ジェームズ1世の世界 10. 30年戦争の時代 11. 三王国戦争 12. 王政復古 13. テロと宗教的狂信 14. ルイ14世のインパクト 15. 名誉革命の「革命性」
授業の方法
第二回目の授業までにイギリス史の概説書を選び、その近世・近代の箇所を読んでおくこと。概説書は、教科書としてあげた木畑洋一・秋田茂編『近代イギリスの歴史』(ミネルヴァ書房)の他、1982年に出版されたものだが青山吉信・今井宏編『概説イギリス史』(有斐閣選書)を勧める。また少し専門的になるが、西川杉子編『オックスフォード・ブリテン諸島の歴史 7 17世紀』も有益である。 さらに、キリスト教を理解するために、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの『マタイ受難曲』を聴いておいてほしい。その際には歌詞を見ながら聴いて、内容を理解するように努めること。ユーチューブ上に、幾つもの良い演奏が挙げられている。
成績評価方法
最終授業時間に論述試験を行う予定
教科書
木畑洋一・秋田茂編『近代イギリスの歴史』(ミネルヴァ書房、2011) 近藤和彦編『イギリス史研究入門』(山川出版社、2010)
参考書
松浦高嶺『イギリス近代史を彩る人びと』(刀水書房、2002)
履修上の注意
歴史における宗教の果たした役割を重視する。イングランドの宗教については基本的な用語から説明するので、ひとつひとつ丁寧におさえていってほしい。