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最終更新日:2024年4月22日

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批評理論文献講読II(3)

言語の非人称性をめぐるテクストを読む(2)
19世紀後半頃から、ヨーロッパにおいては、文学言語に誰のものでもない非人称的な性格を求める探究が見られるようになり、20世紀の文学理論においては、語り手のいない文章の有無をめぐる議論も起こった。一口に非人称性といっても複数の水準があり、その見極めも単純ではないが、ある程度系統立てて関連テクストを原文(ここではフランス語)で読むことにより、人びとが文学に何を求めてきたのか、言語というものをどのように考えてきたのかについて考え、議論する機会としたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C161803
FAS-CA4H17S1
批評理論文献講読II(3)
郷原 佳以
A1 A2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
授業の主題や趣旨について解説を行った後、ロラン・バルト、エミール・バンヴェニスト、モーリス・ブランショらのテクストを読んでいく。
授業の方法
文献は前もって担当を決め、担当者は訳文とコメントを発表する。そのうえで、全員で議論する。
成績評価方法
授業での発表や議論への参加とレポートによって総合的に評価する。
教科書
コピーを用意する。以下のようなテクストを選択して読んでゆく。Roland Barthes, « Introduction à l’analyse structurale des récits » (1966), Œuvres complètes II, Seuil, 2002, « Écrire, verbe intransitif ? » (1966), Le bruissement de la langue, Seuil, 1984, « Points essais », Émile Benveniste, « De la subjectivité dans le langage » (1958), Problèmes de linguistique générale, 1, 1966, Gallimard, « Tel », Maurice Blanchot, « La voix narrative (le « il », le neutre) » (1964), L’Entretien infini, Gallimard, 1969.
参考書
Arthur Rimbaud, « Lettres du voyant », Stéphane Mallarmé, « Crise de vers », Roland Barthes, « L’écriture du Roman » (1953), L’Écriture du degré zéro, Œuvres complètes I, Seuil, 2002, Émile Benveniste, « Les relations de temps dans le verbe français » (1959), Problèmes de linguistique générale, 1, 1966, Gallimard, « Tel », Gérard Genette, « Frontières du récit », Figures II, Seuil, 1969. Nouveau discours du récit, Seuil, 1983. ロベルト・エスポジト『三人称の哲学』2007、岡田温司監訳、講談社、2011年。 互盛夫『〈エス〉の系譜 沈黙の西洋思想史』(講談社、2010年) 平塚徹編『自由間接話法とは何か――文学と言語学のクロスワード』ひつじ書房、2017年。 『ナラティヴ・メディア研究』東北大学、第7号、2018年。 など。
履修上の注意
フランス語が読めること。既訳があるテクストもあるが、自力で原文に取り組むこと。