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最終更新日:2025年4月1日

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原典講読特殊演習(3)[言語態・テクスト文化論コース]

『カンタベリー物語』を原語で読む
『カンタベリー物語』は、14世紀後半にイングランドの詩人ジェフリー・チョーサーが著した物語集で、中世ヨーロッパを代表する「枠物語」のひとつである。収録された物語のすべては、カンタベリー大聖堂をめざして旅を続ける巡礼者の一行によって語られた話との設定になっているが、その中に含まれる「修道女付司祭の物語(The Nun’s Priest’s Tale)」は、素朴な寓話風の装いとは裏腹に、古典古代から中世ヨーロッパに(時にはイスラーム世界を通じて)伝えられた哲学書や医学書、修辞学書等からの引用を多く織り交ぜ、豊穣な物語世界を作り上げている。本授業では、「修道女付司祭の物語」を原語で丁寧に味読することを通じて、古代ギリシャ・ローマから中世ヨーロッパ、中東・イスラーム世界へと広がる広大な時空間を背景に生まれたチョーサーの物語集の魅力の一端を紹介したい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C161303
FAS-CA4H12S1
原典講読特殊演習(3)[言語態・テクスト文化論コース]
小林 宜子
S1 S2
金曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
「修道女付司祭の物語」は、「エピローグ」を合わせると、約620行の詩行から成る韻文の作品である。初回の授業で中英語の特徴について紹介した後、第二週以降は、原詩を毎回50~60行ずつ読んでいきたい。その際、韻文で書かれた作品であることを踏まえ、中英語の言葉の響きにも注意を向けたい。原詩の意味を正確に読み取ることをめざす一方で、以下の資料からの抜粋を併せて読みつつ、原詩の解釈を深め、作品が書かれた当時のイングランドや周辺地域の文化をより良く理解する。 ・『狐物語』に代表される古代から中世の動物寓話 ・予言夢を描いた聖書や古典古代の著作 ・古代末期の夢解釈理論 ・中世ヨーロッパのラテン語教育で読本として用いられた格言集 ・同じく中世ヨーロッパのラテン語教育で用いられた修辞学書 ・古代ギリシャからイスラーム世界を通じて中世ヨーロッパに伝わった医学書 ・古代ローマ末期の哲学者ボエティウスの著作『哲学の慰め』
授業の方法
初回以外は受講者による訳読と口頭発表、およびディスカッションを中心とした演習形式の授業となる。
成績評価方法
授業への参加態度、訳読や口頭発表の内容、および期末レポートの成績を基に総合的に評価する。
教科書
"The Nun's Priest's Prologue and Tale (Cambridge School Chaucer)," ed. Elizabeth Huddlestone (Cambridge: Cambridge University Press, 2000).
参考書
授業中に指示する。
履修上の注意
中世後期の英詩を原語で購読するが、中英語の知識がなくても履修可能である。