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最終更新日:2024年4月22日

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テクスト分析演習V(3)

日本文学研究の方法/Methodology of Literary Studies in Japan
この授業では、小森陽一『構造としての語り』(初刊1988年)を取り上げ、日本文学研究の方法のあり方について考えます。小森は、日本の近代文学研究に「語り」や「テクスト」といった概念を導入し、それまでの研究のスタイルを大きく変化させたと言われています。その革新性はどこにあったのか、あるいはその功罪はどのようなものだったのかについて、最初の著作である『構造としての語り』を通じて考えたいと思います。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C161203
FAS-CA4H11S1
テクスト分析演習V(3)
村上 克尚
S1 S2
金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
第1回  イントロダクション 第2回  小説言説の生成(1) 第3回  小説言説の生成(2) 第4回  葛藤体としての〈語り〉――『浮雲』の地の文 第5回  〈語り〉の空白/〈読者〉の位置――他者の原像 第6回  物語の展開と頓挫――『浮雲』の中絶と〈語り〉の宿命 第7回  視点と〈語り〉の審級――明治初期翻訳文学での自然と文体 第8回  〈記述〉する「実境」中継者の一人称――森田思軒の「周密体」の成立 第9回  〈語る〉一人称/〈記述〉する一人称――一八九〇年前後(明治二十年代)一人称小説の諸相 第10回 〈語り〉と物語の構成――構成論の時代/四迷・忍月・思軒・鴎外 第11回 『坊っちやん』の〈語り〉の構造――裏表のある言葉 第12回 『心』での反転する〈手記〉――空白と意味の生成 第13回 まとめ
授業の方法
演習形式で進めます。
成績評価方法
授業参加30%、期末レポート70%で評価します。単位取得のためには、発表を担当したうえで、第1回のガイダンスを除いた12回のうち、8回ぶんの出席が求められます。
教科書
小森陽一『構造としての語り・増補版』青弓社、2017年
参考書
石原千秋・木股知史・小森陽一・島村輝・高橋修・高橋世織著『読むための理論──文学・思想・批評』世織書房、1992年 小森陽一『文体としての物語・増補版』青弓社、2012年
履修上の注意
初回は授業の進め方についてのガイダンスや話し合いがありますから、なるべく参加するようにしてください。 また教科書が高価ですから、初回は教科書を用意してこなくても結構です。授業の雰囲気を確かめてから、履修の可否を決めてください。 少人数が見込まれますので、初回から対面での授業を考えています。LMSの掲示にも注意してください。