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最終更新日:2024年4月22日
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個別言語特殊演習(2)
言語と文化・認知
言語は慣習化された認知活動の一種であり、日常的な行動パターンとして文化の一部を構成するが、知覚や認識といった言語以外の認知と言語の関係や、言語と言語以外の文化との関係については、多様な観点や論点がある。この授業では、外部世界に対する認識の仕方・分節の仕方は話している言語に依る、という、いわゆる言語相対説の古典的な論考の抜粋をまず読み、次いで言語相対説が誤った見解として一度は完全に否定されて退けられ、それにもかかわらず再び新たな形で登場し、その意義が再認識されるに至る経緯について書かれている短い文章と、それに関連する内容についてより具体的かつ詳細に論じている論文の一部を読む。ここまでは特に担当者を決めずに、英文読解の演習授業のように、英文の内容理解を確認するためのその場での履修者に対する指名質問とそれに対する回答・コメントという形で授業を進める。
その後に論文を2つ読む予定だが、これについては担当箇所を指定された担当者による発表とそれに基づく質疑応答という形で授業を行う。1つ目は、日本語及び日本語を母語とする日本人の「自己」概念について従来言われてきた言語的特徴と文化的特徴との相関関係が子細な言語分析を行うことによってむしろ逆の結論を導くべきであることを論じているもの。2つ目の論文は1つ目の論文と内容的に関連するもので、主に日本語と英語とを考察対象として取り上げて、対話の主体としての性質と思考・認識の主体としての性質という話者/自己の二面性の扱い方を切り口とする類型論を提唱するもの。
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