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最終更新日:2025年4月21日
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比較文学比較文化特殊研究II
1830・40年代の音楽(ウィーン・ライプツィヒ・パリ・ロンドンのピアノ音楽を中心に)
ベートーヴェンが亡くなった1827年以後、新しい世代の若者の作曲家--例えばメンデルスゾーン(1909年生)、ショパン、シューマン(1910年生)、リスト(1911生)--が登場し、ヴィルトゥオーソのピアノ音楽が急激に発展する。それと同時に18世紀のドイツ語圏から発展してきた音楽雑誌は最初の全盛時代を迎え、ドイツ以外の西洋音楽文化圏各地でも音楽雑誌が登場する。市民音楽文化がさらに発展し、それに伴って日常生活におけるピアノの普及、市民向けの楽譜・教則本の出版、ピアノそのものとその演奏法の発展なども急激に進み、当事者にも毎日の「進歩」(„Fortschritt“)が眼に見えるものであった。ベートーヴェンのピアノ作品の中でもっとも重要だったピアノソナタはその重要性を失い、ショパンの全作品も代表的に示すように、より小さい規模のさまざまな曲種が音楽発展の中心となる。1830年代はピアノ練習曲の黄金時代でもあり、演奏会用練習曲という新しいジャンルも登場する。
この授業では当時の一次資料(正確に言えば電子化された一資料、例えば楽譜、教則本、音楽雑誌、出版カタログ)を中心に扱い、当時のピアノ音楽の発展を他面から見ていきたい。
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