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最終更新日:2025年4月21日

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表象文化論特殊研究演習III

分析美学とビデオゲーム
授業目標は以下の2点:

1. 分析美学(=現代英語圏の美学・芸術哲学)のトピックおよび論じ方を学ぶ。
2. ビデオゲーム(=コンピュータゲーム、デジタルゲーム、いわゆるゲーム)を中心に、現代の文化、とくにデジタルメディアに関わる文化の諸相を論じる視点を得る。

現代英語圏で主流の美学・芸術哲学であるいわゆる分析美学は、ある種の思考の割り切り(単純化と明晰さ)をベースにしつつ、活発な議論(批判と反論の応酬)を通じて協働的に美・芸術・文化・感性についての理解を深めていく(複雑にしていく)ことを特徴とする。この授業では、インターネット上などで議論されがちなものも含めた身近なトピックを取り上げつつ、分析美学の知見や議論のスタイルに触れる。

また分析美学は、現在進行形の文化現象を考えることとも相性がよい。この授業では、現代のさまざまな文化について考える際の視点を提供することも目標にしている。授業で取り上げる事例は、さしあたり担当教員の専門であるビデオゲームが中心になる予定だが、その都度の話題に応じて適宜ビデオゲームでない事例も取り上げる。

なお、必要の範囲内でビデオゲームの歴史などを紹介するかもしれないが、基本的にビデオゲームそのものについての理解を深めることに授業の重点はないので注意。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C1127
FAS-CA4C27S3
表象文化論特殊研究演習III
松永 伸司
A1 A2
月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
授業は柔軟に進めるが、少なくとも以下のトピックは含まれる予定。 ・作品に対する「好き嫌い」と作品の「良し悪し」はどうちがうのか(本当にちがうのか?)。 ・評価の対象は何か(わたしたちは何を「ひとつの作品」と見なしているのか)。 ・作品を解釈する際に、作者の意図を気にする必要はあるのか。 ・フィクションとは何か。 ・表象にはどんな種類があるのか。 ・表象が「リアリスティックである」とはどういうことか。 ・ビデオゲームがインタラクティブなメディアであるというときの「インタラクティブ」とはどういうことか。 初回授業はガイダンスにあてる。
授業の方法
・Zoomを使ってリアルタイム・オンラインで行う。授業のZoom URLは下記の通り。 https://zoom.us/***** ・補助ツールとしてSlackを使う可能性がある。 ・講義中心にするかディスカッション中心にするかは履修者数によって決める。ディスカッション中心にする場合は、授業前に軽いテキストを読んでもらい、その内容に則して議論のトピックを設定することを考えている。 ・履修を考えている方は初回のガイダンスには出席してください。 ・不明点があればメールでお問い合わせください。
成績評価方法
期末レポート100%(レポート提出は必須)。 レポートの課題は「授業内容を踏まえたうえで、授業内で出た話題に関連して自分で問いを設定し、人を納得させられるような議論を経て答えを示せ(字数自由)」のようなものになる予定。レポートの評点は、授業内容のポイントを理解しているかどうか、問いをうまく設定しているかどうか、答えにいたる議論が論理的かどうか、関連文献(授業内で示したものを含む)を学習しているかどうかなどの観点で総合的に判断する。
教科書
なし
参考書
・松永伸司『ビデオゲームの美学』慶應義塾大学出版会、2018年 ・ノエル・キャロル『批評について』森功次訳、勁草書房、2017年 ・ロバート・ステッカー『分析美学入門』森功次訳、勁草書房、2013年 その他、話題ごとに授業中に示す。
履修上の注意
疑問・意見・批判などを積極的に言っていくという態度で授業にのぞむことが望ましい。