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最終更新日:2024年4月22日

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音響芸術論I

個々の社会における常識(ものの見方や思考の枠組み)は決して不変・普遍ではなく、時代や地域が変われば大きく様変わりする。この授業では、音楽(特に童謡)に注目することを通じて、そうした社会常識の変化を確認し、もって現代を「相対化」することを試みる。受講生には、現在進行形で変容する文化を分析するための視座を獲得してもらいたい。また併せて、提示されたテクストを能動的・批判的に読む姿勢も身につけてもらいたい。
具体的には、授業担当者が2018年に発表した書籍『童謡の百年』を教科書に用い、社会と音楽との関係を具体的事例に沿って考えて行く。なお同書は、「童謡」に対する我々の一般的・今日的イメージ(「日本人の心のふるさと」)が、どのような経緯のなかで成立・浸透してきたのかを追跡するものである。
The common sense in each societies changes a lot by the era or the region. In this class, we confirm such changes of common sense through observing music, especially Japanese nursery rhymes. Students will be expected to get the skill of analyzing the culture which continues changing.
Text book is "Doyo no Hyakunen" (Chikuma Syobo, 2018), written by the instructor. This book treats the circumstance which our general and contemporary image about Doyo(Nursery rhyme) was materialized and have permeated.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C1115
FAS-CA4C15L1
音響芸術論I
井手口 彰典
S1 S2
金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
1. イントロダクション(音楽社会学の働きと意義) 2. 童謡の誕生 3. サウンドとしての童謡 4. 児童童謡歌手の隆盛 5. 童謡の同時代性 6. 転身・潜在化する童謡歌手 7. 明示百年と「古い歌」の成立 8. 童謡ブーム 9. 「ちびっこのどじまん」は何を変えたか 10. 60年代と「大人の歌/子どもの歌」 11. 具象化される「心のふるさと」 12. 「ふるさと」のインデックス 13. 結論:童謡と社会
授業の方法
パワーポイントを用いた講義形式で、音声・映像資料も多数使用する。 リアクションペーパーを用いたフィードバックを行う。
成績評価方法
期末にレポートを課す。出席は評価の対象ではなくその前提とする。
教科書
井手口彰典 2018 『童謡の百年 : なぜ「心のふるさと」になったのか』、筑摩書房(筑摩選書157) ISBN: 9784480016645
参考書
授業内で適宜紹介する。
履修上の注意
社会学の基礎的な知識があることが望ましいが、必須ではない。 授業に参加する者は教科書を事前に入手しておくこと。 コロナ状況に大きな変化がない限り、初回から対面で実施する。