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最終更新日:2024年10月18日

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文化人類学特殊講義(言語人類学の射程)

言語人類学の射程
本講義では、言語という事象の考察を軸にして、社会や文化を民族誌的に記述・分析してきた言語人類学の基本的な考え方について学びます。授業では、日常的な相互行為や儀礼的発話など様々なトピックや具体的な研究事例を参照しながら、私たちが日々当たり前に従事していることばの使用およびコミュニケーションについて多角的に分析し、言語と社会文化の密接な関わりについて理解を深めます。特に、私たちの経験世界、社会や文化の多様性を民族誌的に研究する上で、言語という観点がもたらしうる重要性について学習します。また、言語人類学の隣接分野として社会言語学などについても学びを深めます。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C102312
FAS-CA4B22L1
文化人類学特殊講義(言語人類学の射程)
浅井 優一
A1 A2
木曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
第1回:ことばの民族誌①:文化がことばを生み出す、ことばが文化を創り出す(*初回授業はZoomで行います) 第2回:ことばの民族誌②:ことば、コンテクスト、言語相対性 第3回:南太平洋フィジーのフィールドから①:フィジーと呪術的コミュニケーションの世界 第4回:南太平洋フィジーのフィールドから②:呪い、ワラ人形、メタファー表現 第5回:儀礼における言語使用①:詩的言語と<カタチのチカラ> 第6回:儀礼における言語使用②:「験担ぎ」や「おまじない」に宿る言霊 第7回:コミュニケーションとフレーム①:リアリティショーのリアルはリアルか? 第8回:コミュニケーションとフレーム②:キャプテン・クック、ハワイに死す! 第9回:ことばとアイデンティティ①:「Rのきれいな発音」というアイデンティティ 第10回:ことばとアイデンティティ②:Bedtime Storyという習慣とエスニシティの関係 第11回:言語イデオロギー論①:なぜ "you" は単数形と複数形ともに "you" なのか? 第12回:言語イデオロギー論②: "his/her" という英語表現と現代平等主義イデオロギー 第13回:記号論と民族誌①:名詞句階層と指標性(indexicality)について 補講:記号論と民族誌①:言語構造、直示性(deixis)、コミュニケーション
授業の方法
授業の中では、受講生の皆さんの意見を聞いたり、 コミュニケーションに関する簡単な分析をしてみる機会も設けます。
成績評価方法
1)通常点(35%):出席・リアクションペーパーなど。 2)期末レポート(65%):テーマは、授業の中で提示します。(A4 3枚程度)  (配分は多少変動させる場合があります。)
教科書
1)特定の教科書を指定することはしません。 2)授業はパワーポイントおよびハンドアウトを使用して行います。 3)映像なども多く取り入れて授業を行います。
参考書
1)Laura Ahearn (2021) Living Language: An Introduction to Linguistic Anthropology (Primers in Anthropology) 3rd Edition. Wiley-Blackwell. 2)名和克郎(2020)「序:「言語人類学」と「指標性」の概念をめぐって」『文化人類学』84巻4号. 3)名和克郎(2018)「第2章 言語人類学」『詳論 文化人類学』桑山敬己・綾部真雄(編)pp.17-30. ミネルヴァ書房. 4)デル・ハイムズ(1979)『ことばの民族誌:社会言語学の基礎』紀伊国屋書店. 5)ヤコブ・メイ(2005)『批判的社会語用論入門:社会と文化の言語』三元社. 6)浅井優一(2017)『儀礼のセミオティクス:フィジーにおける神話/詩的テクストの言語人類学的研究』三元社. 7)浅井優一・小山亘(編)(2022)『翻訳とはなにか:記号論と翻訳論の地平ーあるいは、世界を多様化する変換過程について』三元社.
履修上の注意
ことばや文化一般について広く関心がある方には、ぜひ学んで欲しい面白い事柄を多く扱います。
その他
初回授業(10/6)は、Zoomにて授業を行います。 Zoomリンク: https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/*****