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応用人類学I

ランドスケープ-文化、アート、テクノロジー
 ランドスケープは、近年のRoutledge社 の浩瀚なLandscape Studies というハンドブックに代表されるような、学際的な研究分野で、文理にまたがった多くの議論が存在する。その中には建築学や都市工学、庭園学といった理工学系諸分野のみならず、人文系諸科学(歴史学、社会学、人類学、人文地理学、政策学等)、さらには様々なアート関係の分野がふくまれ、自然、社会/文化、アートの複雑な絡み合いに関心がある人にはもってこいの分野である。

このランドスケープという概念は、従来「景観」と訳されることが多く、基本的に環境がもつ審美的な側面に関心が限定されてきた。また”Land”-scapeという部分に代表されるように、農村的なもの、というニュアンスが英語にも残っている。しかし近年の議論では、「地域社会の法的、慣習的な仕組み」という意味の原語が、風景画の流行から美術化され、美としての環境(庭園)という形で、法とアートが複雑に交錯してきたとされる。更に近年では、都市のテクノロジー的環境を都市のランドスケープとして再考する、いわゆるLandscape urbanism という潮流も存在し、都市のテクノロジー・インフラがもつ審美的可能性が議論されている。テクノスケープといった新たな観点も興味深い。

このようにランドスケープを巡る議論は、法(地域社会)、アート(風景画)、自然(農村)、テクノロジー(都市インフラ)といった諸側面が複雑に交錯する分野であり、近年の景観論争(例えば無電柱化論争)に代表されるように、政策的イシューともなりうる。本演習では、こうした諸要素の絡み合いを、特にSTS(科学技術社会学)、社会・人類学、歴史学、アート研究といった視点を交差させ、その代表的な論点にかかわる本、論文を講読し議論するものである。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C1011
FAS-CA4B10S1
応用人類学I
福島 真人
S1 S2
月曜3限
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教室
駒場14号館 407室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
予定(順不同、内容変更あり、相談可) ① ランドスケープ、その歴史的発展 ② 法としてのランドスケープ ③ アートとしてのランドスケープ(風景画) ④ 自然とランドスケープ ⑤ エコロジーと審美性 ⑥ テクノロジーとランドスケープ ⑦ ランドスケープとアイデンティティ ⑧ ランドスケープの現象学 ⑨ アートとしてのランドスケープ(都市観察) ⑩ アートとしてのランドスケープ(ポップ) ⑪ インフラがつくるランドスケープ(インフラ美学) ⑫ 崇高としてのランドスケープ ⑬ ランドスケープの政治学 ⑭⑮ その他
授業の方法
入門的な講義と、個別のテーマに関する発表およびディスカッション 参加希望者は4月20日以降の入門授業に出た後、指定図書から自分の発表するものを選び、発表、議論を行う。指定図書(論文)は発表者との相談により決定するが、関心に応じてリスト外以外のものも可能。 入門授業に不参加の場合、単位を認めない場合もあるので、要注意。
成績評価方法
授業態度、出席、個別の発表
教科書
特になし
参考書
特になし(テーマごとに個別に指定する)
履修上の注意
内容的に文化人類学、社会学、科学技術社会論(STS)、歴史、アート関係等にまたがる分野だが、内容は入門的であるので、必ずしも前提となる知識は必要としない。大学院と合併
その他
初回4月6日月曜3限、および2回4月13日3限は、オンライン授業がどの程度円滑に行えるかを実験的に行う場とし、こうした授業の背景等についてざっくばらんに話、質疑応答等を行う。 資料としてSTS事始めというPPTを用いる。 正式授業は4月20日3眼からとする。