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最終更新日:2026年10月16日

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専門英語(131)

ケリー・ライカートの映画——スロー・シネマとアメリカ合衆国西部 The Cinema of Kelly Reichardt: Slow Cinema and the US West
 現代のアメリカ合衆国を代表する映画監督の1人であるケリー・ライカートの映画について議論する演習形式の授業です。オレゴンやモンタナを舞台にゆるやかなペースで進行するライカートの映画は、西部劇やロード・ムーヴィーなどの映画ジャンルと批判的に対話しながらアメリカ合衆国西部の日常の時空間を見せてくれます。この授業ではその特徴を多角的に検討したいと思います。扱う作品は『オールド・ジョイ』(Old Joy, 2006)、『ウェンディ&ルーシー』(Wendy and Lucy, 2008)、『ミークス・カットオフ』(Meek’s Cutoff, 2010)、『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』(Certain Women, 2016)、『ファースト・カウ』(First Cow, 2019)、『ショーイング・アップ』(Showing Up, 2022)の6本とする予定です。関連する批評・二次文献(論文や研究書の抜粋)も英語・日本語で読みます。ジャンルやジェンダーの問題を扱うもの、スロー・シネマ論など、なるべく複数の視点からライカート映画を考える助けになる文献を選びます。
 それぞれの作品についての理解を深めながら映画分析の手法を身につけること、映画から読みとれるアメリカ社会や文化の諸問題について各自の関心と考察を深めること、映画を論じた学術的な文章を継続的に読む習慣を身につけること、映画について分析的に考えることのおもしろさを実感してもらうことを共通の目標とします。事前に作品を各自で鑑賞し、指定した文献を読んだうえで参加することが必要になります。授業形態は履修者数によって変わりますが、いずれにしても毎回各自の意見や疑問点、議論のトピックを持って参加することが前提です。履修に際して前提知識は問いません。予習にはある程度時間がかかるはずですが、毎週の予習に取り組んで議論に積極的に参加してくれるかぎり、あらゆる学生の参加を歓迎します。ライカートの映画にすでになじんでいる人もそうではない人も、アメリカ合衆国西部に興味がある人もない人も、目まぐるしいペースで進行する現代の日常生活やオンライン動画の消費に疲れてしまった人もまだ大丈夫な人も、時間をかけて6本の映画を観ながら各自の関心を発展させる機会にしてください。
 この科目は後期課程と大学院の両方の学生が受講しうるものですが、学部生であっても大学院生であっても履修に際して不安を感じる必要はありません。幅広い学年の受講生のあいだで活発な意見交換が生まれることを期待します。

※初回から教室での対面授業です。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08B0131
FAS-BA4A01S2
専門英語(131)
井上 博之
A1 A2
金曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
教養学部
授業計画
※下のスケジュールは暫定的なもの。初回のみ予習の必要なし。第2回以降は毎回10〜20ページ程度の英語または日本語で書かれた二次・批評文献を映画と並行して扱う(扱う文献は未定)。 1. イントロダクション、授業概要の説明 ※初回から教室での対面授業 2. Old Joy (1) / 授業形態・発表担当の決定 3. Old Joy (2) 4. Wendy and Lucy (1) 5. Wendy and Lucy (2) 6. Meek’s Cutoff (1) 7. Meek’s Cutoff (2) 8. Certain Women (1) 9. Certain Women (2) 10. First Cow (1) / 期末レポートについて説明 11. First Cow (2) 12. Showing Up (1) 13. Showing Up (2)
授業の方法
 初回はガイダンスとし、2回目以降は作品の観賞と指定した文献の予習が前提です(読んでくる分量は英語または日本語で毎回10〜20ページほど)。授業形態は人数と受講者の希望を考慮して判断します。比較的少人数の場合、発表担当は決めずに全員が気になる点や考察を箇条書きにした観賞・読書メモを持ち寄って議論します。ある程度の人数がいる場合は個人またはグループによる発表を中心に進めます。前半は担当者による解説・考察と問題提起、質疑応答と教員による補足、後半は発表内容を受けてのグループあるいはクラス全体でのディスカッションといった流れです。いずれにしても毎回全員にディスカッションへの参加と発言を求める授業なので必ず予習し、意見や疑問点、話しあいたいトピックを持って参加してください。毎回の授業の最後に短いレスポンス・ペイパーの提出を求め、期末レポートでは各自で設定したトピックを授業内容をふまえて論じてもらいます。希望者の期末レポートにはコメントをつけて返却します。
成績評価方法
 予習、ディスカッションへの参加、授業内での発言を中心とする平常点(25%)、レスポンス・ペイパー(15%)、発表担当あるいは読書・観賞メモ(20%)、期末レポート(40%)を基本として判断します。ただし、期末レポートの提出(と発表がある場合はその担当)は単位認定のための必須条件とします。正当な理由なく4回以上欠席した場合も単位認定はありません。
履修上の注意
・教科書は使用しません。授業で扱う文献はPDFファイルで提供します。映画は各自でストリーミング配信サービス(Amazon Prime Video、U-NEXT)などを利用して鑑賞してください。どこでも配信されていない作品がある場合は相談のうえで授業時間中に観賞の機会を設けるかもしれません。 ・履修を希望する場合は初回の授業から参加してください。2回目以降は予習をしたうえでの参加が前提なので、やむをえない事情で初回に参加できない/できなかった場合はなるべく早く一度メールで教員に連絡してください。 ・履修に際して知識や専門分野は問いません。予習をこなして議論に積極的に参加してくれるかぎり、あらゆる学生の受講を歓迎します。ただし、毎回の議論の積み重ねを重視するので、正当な理由なく繰り返し欠席する受講者には単位の認定はありません。 ・ディスカッションや発表を含め、受講生の積極的な参加を求める授業です。ディスカッションの際はお互いの意見を尊重しながら考えたことをしっかり話し、議論しやすい環境を全員で作ってください。 ・扱う作品には暴力的な場面、人によっては過去のつらい経験の記憶を喚起するきっかけになりうる場面などが含まれるものもあります。授業では居心地の悪い思いをさせることがないように配慮しますが、不安がある場合は初回の授業時などに教員に相談してください。 ・履修に際して不安なことがあればいつでもメールでご連絡ください。個別の面談ももちろん対応可能です。遠慮なく相談してください。