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最終更新日:2026年10月16日

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公共政策のデザイン

公共政策を取り巻く環境は急激に変化している。
例えば、①新型コロナウイルス感染症への対応のように、前例がなく明確な解決策が存在しない課題や、人口減少や気候変動など、様々な要素が複雑に絡み合い、関係者の利害が対立し、解決に向けた行動によって問題が絶えず変化するような課題が急増している。これらに対処するには、課題の本質を再定義し、スモールステップでの試行錯誤を繰り返しながら、継続的な改善を図る必要がある。
また、②行政サービスのデジタル化が進む中、市民とのオンライン上の接点が増加しており、利用者である市民の体験をより良いものにすることが求められている。
さらに、③民営化や外部委託が進展し、行政組織だけでなく市民や民間企業が公共サービスの担い手となる状況が拡大している。このような環境下では、市民と協働して政策を形成する新たなプロセスの開発が不可欠である。

こうした状況に対応するため、政策の立案や実施において、モノの見た目や形だけでなく、サービスやシステムまでを含めた広範な領域を対象とするデザイン手法が注目されている。具体的には、デザイナーの考え方を他分野に応用するデザイン思考、ユーザーを中心に据えたより良いサービスを設計するサービスデザイン、ユーザーを開発のパートナーと捉え共に取り組む協働デザインといったアプローチが、欧米を中心に広がっている。
日本でもこのような取り組みの重要性が増しており、2018年には経済産業省と特許庁が、2021年にはデジタル庁が政策立案や行政サービスにおけるデザイン活用を提言した。これにより、行政の現場や社会課題解決を目指すNPOやスタートアップなどを中心にデザインの手法が広がりを見せている。

本講義では、複雑化する社会課題に対応するための「デザイン」の視点と手法を学ぶことを目的とする。具体的には、課題を発見し、当事者の視点に寄り添いながら解決策を構想するプロセスを通じて、公共政策や社会課題解決における新たな可能性を探る。講義では、理論と実践を融合し、社会課題を題材とした現場訪問を交えながら、政策立案や社会課題解決のためのデザイン手法を実践的に学ぶ。

2025年度講義においては、山梨県庁と連携し、「ケアラー支援」「廃校の利活用」「清里地区の再生」を政策課題として設定し、現地でのフィールドワーク、インタビューを通して、政策立案の実施を行なった。本年度においても、行政機関と連携したフィールドワーク及び政策立案を実施予定。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0704249
FEC-EC4801L1
公共政策のデザイン
宗像 直子
A1 A2
水曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
経済学部
授業計画
各回以下の内容。なお、宗像直子/橋本直樹の担当教員は、いずれの回も担当し、回によってはゲスト講師を招聘する。 1 ガイダンス(10/7) 形 式:座学・ディスカッション 講 師:なし 概 要:公共政策のデザイン概要、講師陣紹介、シラバス内容、選抜プロ セスの説明等。あわせて、フィールドワーク(11/18・終日)への参加が 必須である旨を案内し、日程確保を要請する。 2 デザインアプローチ習得①(洞察/調査)(10/14) 形 式:座学・スモールワーク 講 師:石川俊祐((株)KESIKI代表取締役 Chief Design Officer) 概 要:4段階のデザインプロセス(ダブルダイアモンド)について全 体像を紹介し、1段階目の洞察/調査フェーズについて解説。 さらに、インタビュー設計等の簡易なテーマを与え、グループに分 かれてグループワークを実施。 3 導入・社会の潮流と公共政策のデザイン(10/21) 形 式:座学・ディスカッション 講 師:調整中 概 要:産業構造の変化の中で、デザインの重要性が増してきた背景fや、政策立案におけるデザイ ンの役割について講義・議論。 講義(60分)、グループディスカッション(20分)の構成。 4 公共政策のデザイン実践①(洞察/調査)(10/28) 形 式:プロジェクトベース 講 師:山梨県庁ご担当者 概 要:山梨県庁のご担当者の協力の下、実際の政策課題を題材にグルー プに分かれて政策立案を実施。実践①では、プロジェクト全体概要と各政 策課題の説明を行い、受講者は取り組む政策課題を選択する。以後、同課 題について政策立案を進める。あわせて、習得①で学んだ手法を実践②の 講義までに実践する。 5 デザインアプローチ習得②(仮説/統合)(11/4) 形 式:座学・スモールワーク 講 師:調整中 概 要:ダブルダイアモンド2段階目の仮説/統合フェーズについて解 説。さらに、インタビューを元にしたペルソナの策定等の課題抽出 に係る簡易なテーマを与え、 グループに分かれてグループワークを実施。 6 公共政策のデザイン実践②(仮説/統合)(11/11) テーマ:政策デザイン実践②     仮説/統合フェーズ 形 式:プロジェクトベース 講 師:未定 概 要:習得②で学んだ手法を用い、政策課題の発見を行う。次回のフィ ールドワークに備え、調査対象の設定やインタビュー設計等の準備を行う とともに、情報の仮説/統合を実施する。 7 フィールドワーク(全日参加必須)(11/18・終日) テーマ:フィールドワーク     仮説/統合フェーズ 形 式:プロジェクトベース 講 師:山梨県庁ご担当者 概 要:山梨県を訪問し、政策課題の現場に1日かけて訪問・インタビュ ーを実施する(受講者は必ず参加する必要がある)。習得②・実践②で学 んだ手法を用い、観察や対話を通じ、机上では得られない課題の探索を行 う。実践③の講義までに、得られた情報の仮説/統合を実施する。 8 デザインアプローチ習得③(試作/開発)(12/2) 形 式:座学・スモールワーク 講 師:調整中 概 要:ダブルダイアモンド3段階目の試作/開発フェーズについて解 説。あわせてフィールドワークの振り返りを行い、設定したペルソナ等を 元にした政策アイデアの策定等の簡易なテーマを与え、グループに分かれ てグループワークを実施。 9 公共政策のデザイン実践③(試作開発)(12/9) 形 式:プロジェクトベース 講 師:山梨県庁ご担当者 概 要:習得③で学んだ手法を用い、政策立案のアイデ アを策定するとともに、簡易なプレスリリース資料や法案等、実際 の政策で策定する資料等を試作する。 10 デザインアプローチ習得④(検証)(12/16) 形 式:座学・スモールワーク 講 師:政策デザインを実践する行政官(調整中) 概 要:ダブルダイアモンド4段階目の検証フェーズについて解説。さ らに、政策に対するユーザーのフィードバックの策定等の簡易なテ ーマを与え、グループに分かれてグループワークを実施。 11 公共政策のデザイン実践④(検証)(12/23) 形 式:プロジェクトベース 講 師:なし 概 要:習得④で学んだ手法を用い、政策アイデアのプロトタイプを作成 し、ユーザーからのフィードバックを得て改善を行う。 12 公共政策のデザイン実践⑤(改善)(1/6) 形 式:プロジェクトベース 講 師:調整中 概 要:実践④に引き続き、 政策アイデアの検証・改善 を進めるとともに、報告会に向けたプレゼンテーションの準備を行 う。 13 政策案発表(1/13) 形 式:プレゼンテーション 講 師:これまでの講師陣等 概 要:各チームより政策案の発表と講師陣等からの講評を行う。
授業の方法
対面
成績評価方法
最終発表(グループ発表、最終回リアクションペーパー、グループメンバーの相互評価) (50%) 授業中の質問・コメントによる貢献及びリアクションペーパーによる洞察(30%)、 講義への出席(欠席の場合は録画視聴とリアクションペーパーの提出で補完)(20%)
履修上の注意
質問することを前提に話を聞くこと。 復習のため、成績評価方法に記載したリアクションペーパーを提出すること(UTOL上のアンケート機能を活用)。
その他
受講者は最大30名までとし、初回のリアクション・ペーパーにて選抜します。 本授業は現地訪問(11/18(予定)、山梨)を伴いますので、受講生は11/18終日この授業のために時間を空けられる方に限定させていただきます。履修希望者は、初回授業に必ず出席し、リアクション・ペーパーを提出してください。結果は翌週までにUTOLにてお知らせします。