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最終更新日:2024年10月18日

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経済学史Ⅰ

本講義では経済学・経済理論・経済思想の歴史について学び、経済学が専門分化する以前の広範な学際的領域、特に思想・哲学や歴史といった人文知(リベラル・アーツ)との関係のなかで人間の経済活動をめぐる認識が形成・発展を遂げていったさまを理解することを目標とする。過去に遡り学際的な視点をもって近代経済学の成立を歴史的に理解することは、複雑化した現代経済の根幹部分を理解するうえで実際には非常に有益である。高校世界史の知識を再活用しつつ世界や西洋の歴史と経済思想史への理解を深めることで、現代文明が直面する政治経済的・社会的課題を複眼的に把握する視座を養う。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0702101-01
FEC-AS4201L1
経済学史Ⅰ
上野 大樹
A1
木曜3限、木曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
経済学部
授業計画
本授業では、西洋近代において狭義の経済学が成立するまでのさまざまな経済思想・経済理論についても造形を深める。政治思想史や法思想史といった隣接分野と同じように、古典古代(古代ギリシア・ローマ世界)における政治経済思想の伝統が、ルネサンス以降の近代ヨーロッパにおける経済認識の展開にとってどのような意義を果たしたのかにも触れ、そうしたなかからアダム・スミスらによって古典派経済学がいかにして誕生したのかを歴史的に理解することを重視する。したがって、古代・中世にも一定の時間を割きつつ、近代については限界革命にいたる時期を重点的に扱うが、終盤では限界革命以降の経済学の発展、新古典派、ケインズ経済学、現代経済学についても扱う予定である。また最初の数回はイントロダクションとして、いきなり経済学の歴史を古代から順に概観していくのではなく、経済学史・経済思想史を学ぶことが現代社会における生活や実践活動においていかに有益であるかという点にかんして、講師の経営者としての経験も交えながら講義する。
授業の方法
主に講義形式による。積極的な質問・発言も歓迎する。
成績評価方法
試験75%、レポート15%、授業への参加状況10%。
教科書
野原慎司・沖公祐 ・高見典和『経済学史――経済理論誕生の経緯をたどる』(日本評論社、2019年)。
参考書
瀧澤弘和『現代経済学――ゲーム理論・行動経済学・制度論』(中公新書、2018年)。
履修上の注意
経済学の基礎知識のほか、新聞等のニュースを通じて政治・社会・文化・歴史といった隣接領域への関心も高めておくことが望ましい。なかでも、高校世界史の知識は本授業を理解するうえでも非常に重要なので、自信のない受講者は事前に高校世界史の教科書や用語集、図録・年表、参考書(要点整理などのページ数の少ないものがよい)などを読み返しておくこと。少なくとも、大航海・ルネサンス・宗教改革以降の時代の西洋史・世界史の基本的な流れをおさらいしておく必要がある。
実務経験と授業科目の関連性
医療法人における役員・経営者としての経験も有する教員が、実務経験を活かし、経済学・経済思想・歴史といった教養が社会の実践においても実際には大きく寄与するという点に関して、実例を交えつつ講義する。