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最終更新日:2024年4月22日

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政治経済学

政治経済学
資本主義社会は全てが貨幣を媒介とする商品関係で律せられるという経済法則に支配される社会である。本講義ではそのメカニズムについて原理的な解説を行う。具体的には、労働価値説を基礎として確立した古典派経済学(政治経済学)の成果を批判的に吸収し、資本主義経済の運動法則を解明したマルクス経済学の基礎理論についての解説を行う。講義の内容は次のような内容がポイントとなる。①経済学説史上における古典派経済学からマルクス経済学に至る流れの把握、②貨幣とは何か、商品が何故貨幣を生み出すことになるのか、③資本主義的人口法則、資本の有機的構成の高度化と相対的過剰人口、④地代論(資本は自然的制約をどのように経済的に処理するのか)である。絶えざる資本蓄積を追求する資本の運動法則の理解を通して社会がどのように編成されるのかという見方を身につけてもらうことが本講義の目的である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
060320731
FAG-CE3E08L1
政治経済学
安藤 光義
S1
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
農学部
授業計画
1.はじめに―本講義の視点― 2.経済学(古典派経済学)の誕生(1)―ケネーとスミス― 3.経済学(古典派経済学)の誕生(2)―リカードとミル― 4.商品・貨幣とは何か―価値形態論― 5.貨幣・資本とは何か 6.資本の生産過程(1)―剰余価値の生産― 7.資本の生産過程(2)―賃金― 8.資本の流通過程(1)―生産資本と流通資本― 9.資本の流通過程(2)―資本の回転率― 10.資本の再生産過程(1)―単純再生産と拡大再生産― 11.資本の再生産過程(2)―資本主義的人口法則:有機的構成の高度化と産業予備軍― 12.諸資本の競争と利潤(1)―生産価格と平均利潤― 13.諸資本の競争と利潤(2)―市場生産価格と超過利潤― 14.資本と土地所有(1)―差額地代― 15.資本と土地所有(2)―絶対地代と土地価格論―
授業の方法
毎回、レジュメと資料を配布して行う。 授業の終了後に感想レポートを毎回提出してもらう(これをもって出席状況を把握する)。
成績評価方法
授業最終日に行う期末試験によって評価する(出席状況を点数化することはしないが、一定程度考慮に入れる)。 試験は持ち込み不可。 また、如何なる理由であっても再試験等は行わないので、体調管理等には万全の注意を払うこと。 試験日は後日、このシラバスに掲示するので必ず確認すること。
教科書
オリジナルに作成した講義ノート(レジュメ)を配布し、それに沿って講義を行う。 理解の助けとなる参考資料を授業中に適宜配布する。 紙媒体の講義ノート(レジュメ)は欠席者には配布しないので注意すること。
参考書
【推奨する参考書】1)伊藤誠『『資本論』を読む』講談社学術文庫(2006)、2)鎌倉孝夫・佐藤優『はじめてのマルクス』金曜日(2013)、3)松尾匡・橋本貴彦『これからのマルクス経済学入門』筑摩書房(2016)、4)斎藤幸平『人新世の「資本論」』集英社新書(2020)、5)斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』NHK出版新書(2023)、6)白井聡『武器としての「資本論」』東洋経済新報社(2020) 、7)白井聡『今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義』講談社現代新書(2023) 【参考書についての説明】4)、5)、6)、7)のどれか1冊を事前に読んでおくと授業の理解を助けることになる。この4冊を読んで興味を持った人には2)、3)にも進んでもらえればと思う。1)は講義を一通り受けた後に読むとより理論的な理解を深めることができるテキストである。
履修上の注意
紙媒体の講義ノート(レジュメ)は欠席者には配布しないので注意すること。 【事前学習】斎藤幸平『NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』 (NHK100分de名著) 』(2021)、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』NHK出版新書(2023)、白井聡『武器としての「資本論」』東洋経済新報社(2020)、白井聡『今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義』講談社現代新書(2023)のうちどれか1冊を読んでおいてください。この授業と現実社会との関係を理解することができると考えます。
その他
2024年度シラバス作成教員:安藤光義