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最終更新日:2024年10月18日
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森林植物学
森林は樹木と草本植物、動物、微生物が複雑なネットワークを作って共存する生態系である。森林は一見すると永遠に同じ状態でそこに存在し続けているように見えるが、実際には個々の樹木が枯死と再生を繰り返し(更新)、群落の構造や種組成自体も変化している(遷移)。森林生態系の骨格ともいうべき樹木の種組成は、地域レベルでは地史や気候によって規定された植物相(flora)によって決まるが、実際の森林群落の組成と構造は、地形、地質や撹乱の歴史を反映している。森林群落では、それぞれの樹種が、進化の過程で獲得してきた生理生態的特性に応じてすみ分けており、樹種ごとの生理生態的特性を知ることは、森林群落成立のメカニズムや森林生態系の機能の理解のために必須である。一方、樹木は周囲の動植物や微生物との相互作用の中で生きており、なかでも従来あまり重視されてこなかった菌類の役割の重要性が明らかになってきている。森林植物学は、森林生態系の成立・維持のメカニズムの基礎を学ぶことにより「森林を見る目」を身につけることとともに、関連する科目である樹木学、森林生態学、造林学、樹木医学などへの導入となることを目標としている。
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