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最終更新日:2026年10月16日
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植物分子生理学
我々の衣食住は、植物の様々な活動に支えられている。その利用には、生物としての植物の理解が欠かせない。植物には、他の生物には見られない様々な特徴があるが、それは、光合成によるエネルギー獲得や根を下ろした場所で生育するという固着性の生活スタイルと深く関連している。
固着性の生活スタイルにより、植物はさまざまな外部環境にさらされるという宿命にある。そのため、植物は外部環境の変動に対し、自らの生理状態や成長を変化させることで対応する、高い可塑性を独自に進化させてきた。本講義は、このような高い可塑性の原理について、生理現象の背景にある分子機構から理解することを第一の目的とする。さらに、これらに基づいて、様々な農業形質の背景にある分子機構や、作物の分子育種に関しての理解を深めることを目指す。
講義では、まず、植物細胞の内部構造や形態形成の基本原理を解説する。次に、環境条件に応じて成長が変化する仕組みや、非生物的環境ストレスや病虫害ストレスに対応する仕組みについて、分子機構から解説する。さらに、植物の成長制御や生理応答に大きな役割を果たす植物ホルモンのシグナル伝達系に関する分子機構を概説する。最後にこれらの知見をもとにした分子育種の現状と展望について解説する。
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