簡単なものでよいから解剖学の教科書を通読し実習で得た知識を整理するとよい。 特に「カラー人体解剖学(西村書店, F.H. マティーニ 他 ISBN-13: 978-4890133055)」はアトラス等を参照せずにこれ一冊でM0、M1で学習する組織学と解剖学全般についての概要が把握できるため、今後習う臨床科目を理解するための「知識のベースキャンプ」としてぜひ通読を勧める。
組織学については、「Ross組織学」か「標準組織学」のいずれかを通読するのが良いだろう。標準組織学は、組織の写真が少ないので実習に際しては「最新カラー組織学」や「機能を中心とした図説組織学」との併用を勧める。
細胞生物学に関しては、以下の教科書を全て読む必要は無いが、講義に関係した部分を読むと良い。特に、Molecular Biology of the Cellは、生化学領域まで含めて分子からどのように生物が構成されているかが記述されており、大学院で医学・生物学を研究する時にも非常に役に立つ。従って、将来研究を目指す人には原著での購入を勧める。
骨学は「骨学実習の手引き」にそって実習を行うので、この本を入手すること。
[細胞生物学]
• Molecular Biology of the Cell 6E(Garland Science, Bruce Alberts 他, ISBN-13: 978-0815344643)
• 上記の邦訳: 細胞の分子生物学(ニュートンプレス, 中村桂子・松原 謙一 他, ISBN-13: 978-4-315-52062-0)
• Molecular Cell Biology 8E(W.H.Freeman & Co Ltd, Harvey Lodish 他, ISBN-13: 978-1464183393)
• Cell Biology: With STUDENT CONSULT Online Access(Saunders, Thomas D. Pollard MD 他, ISBN-13: 978-1416022558)
以上は細胞生物学の教科書。かなり最近までの知見が網羅されている。
[組織学]
•Ross組織学 第7版(南江堂, 内山 安男 & 相磯 貞和 (訳), ISBN-13: 978-4-524-25929-8)
(原著:Histology: A Text and Atlas 8E (Lippincott Williams & Wilkins, Michael H. Ross & Wojciech Pawlina, ISBN-13: 978-1496383426)
•標準組織学(総論・各論)(医学書院, 藤田 尚男 & 藤田 恒夫, ISBN-13: 978-4260015318 & 978-4260003025)
• 最新カラー組織学(西村書店, L.P.Gartner 他, 石村和敬 他訳, ISBN-13: 978-4890133086)
これら教科書を通読し実習で得た知識を整理するとよい。
• 機能を中心とした図説組織学(医学書院, Young 他, 澤田 元 他訳, ISBN-13: 978-4260006965)(原著:Wheater's Functional Histology(Churchill Livingstone, Barbara Young 他), ISBN-13: 978-0443068508)
以上は組織学アトラス。実習で見た構造の確認や知識の整理に利用するとよい。
[骨学・解剖学]
• 骨学実習の手引き(南山堂, 寺田 春水 & 藤田 恒夫, ISBN-13: 978-4525103248)実習はこの本に沿って行うので必ず入手すること。
• Sobotta図説人体解剖学 1, 2巻(医学書院, 岡本道雄 訳, ISBN-13: 978-4260100748 & ISBN-13: 978-4260100755)
以上は高価ではあるが大変美しいアトラス。 Sobottaは系統解剖。
• 解剖学アトラス(文光堂, Kahle 他著, 越智淳三 訳, ISBN-13: 978-4830600159)
• ネッター解剖学アトラス(南江堂, Frank H. Netter 著, 相磯 貞和 訳, ISBN-13: 978-4524250325)
廉価なアトラス。解説も詳しいのでこの一冊で教科書も兼ねられる。