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最終更新日:2024年4月22日
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生物科学特論VI
植物昆虫間攻防関係の分子メカニズムと生態系への影響
植物を食べる昆虫(植食昆虫)は植物にとって重要な外敵でが、植物は動いて逃げることが出来ない。では、植物は一方的に食べられているだけかというとそうではない。植物は植食昆虫に対する毒や成長阻害物質など防御物質を作り出し、特別な組織に貯蔵し昆虫の襲来に備えていたり襲来を検知したりして防御物質を作り出してりもする。その結果ほとんどの植物は植食昆虫に対する防御機構を有しているが、植物を食べる昆虫は植物の防御を巧妙な生理的、分子的、生態的、行動的メカニズムを発達させて回避・無力化して植物を食べている。本講義では植物と植食昆虫の間に存在する食うか食われないかの攻防関係の生理・分子・行動・生態の各メカニズムに関する最近の研究結果に関する理解を深めることを第一の目標にする。さらに、植物と植食昆虫の攻防の結果が、植食昆虫がその植物でどれだけの早さで成長できるかということ、すなわち「実現できる植食昆虫の成長速度(比成長率)」に影響・変化を与え、この食物網の下層で変化が「昆虫発生量」などの因子を変化させることで生態系全体に影響を与えうるかに関してや、植物がどのような戦略で防御したら植食昆虫の食害をいけないかに関して食物網数理モデルの観点から議論することも目標とする。
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