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最終更新日:2024年4月1日

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進化動物学

進化動物学/ Evolutionary Zoology
動物の系統進化を考えると、メジャートランジションと呼ばれる大革新、例えば多細胞性、左右相称性(前後軸)、社会性の獲得など、いくつかの大きなイベントが見られ、そこから様々な動物の系統が適応放散(多様化)していることが理解できる。本講義においては、動物進化においてどのような発生生理機構の改変が必要であり、それがどのように取り巻く環境への適応を可能にしたのかを考える力を付ける。特に「表現型可塑性」を主要なキーワードとする。

生物の進化において表現型の可塑性は重要な働きをすると考えられるが、これまでの進化学では大きく取り上げられることが少なかった。生物は、変動する環境の中で臨機応変に生活を営んでおり、実に様々な表現型可塑性の機構が存在している。本講義では、それらの例を取り上げつつ、進化における可塑性の役割について理解を深めるとともに、「生態」「発生」「進化」をまたぐ新たな研究領域について概説する。特に、動物の生活史の中での発生段階や環境条件に応じた表現型の改変機構とその進化について理解することを目標とする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0540061
FSC-BS4C10L1
進化動物学
三浦 徹
A1 A2
月曜1限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
2022年度授業計画 ① 進化と適応 ② 進化発生学と遺伝子の進化 ③ 表現型可塑性と表現型進化 ④ 進化発生学・生態発生学の古典的概念 ⑤ 表現型可塑性の進化における役割 ⑥ シロアリの社会性とカースト分化  ⑦ アブラムシの表現型多型 ⑧ ミジンコの誘導防御 ⑨ クワガタの大顎発達の発生機構と進化 ⑩ 海産動物における表現型可塑性と生活史の進化Ⅰ(実験所紹介・ウミクワガタ) ⑪ 海産動物における表現型可塑性と生活史の進化Ⅱ(シリスのストロナイゼーション) ⑫ 海産動物における表現型可塑性と生活史の進化Ⅲ(クラゲムシ・無腸動物)
授業の方法
講義。パワーポイントを用いて講義する。適宜資料を配付する。
成績評価方法
出席と課題提出による。
教科書
とくに指定しない。
参考書
「表現型可塑性の生物学:生態発生学入門」(三浦徹,日本評論社,2016) 「Ecological Developmental Biology, 2nd Edition」 (Scott F. Gilbert, Sinauer, 2016) 「生態進化発生学—エコ・エボ・デボの夜明け」(SFギルバート,Dイーペル,東海大学出版会,2012)
履修上の注意
特になし。