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最終更新日:2024年10月18日
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地球惑星環境学野外巡検I
世界で唯一とされている海溝−海溝−海溝型三重会合点は房総半島南東沖に位置し、関東地方にはフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込む。フィリピン海プレートが沈み込む房総半島と三浦半島には、世界的にも珍しい,ごく若く埋没深度の浅い付加体–被覆層システムが,後生の変成作用を経験しないまま陸上に露出している.また、超苦鉄質岩、苦鉄質岩を中心としたオフィオライト的岩体も各所に分布する。このような前弧域の大構造中には、国内最大級の天然ガス田と世界第2位のヨウ素鉱床が分布し、地層中には海底地すべり、砂層の液状化痕および深海性化学合成生物の化石が観察される。本巡検では、1日目に房総半島を南下して年代の若い順に前弧海盆で堆積した地層や化石を観察後、火成岩や変成岩類を観察する。2日目は、付加体–被覆層システムと超苦鉄質岩、苦鉄質岩や蛇紋岩を観察し、三浦半島にフェリーで移動する。三浦半島を北上して年代の若い順に付加体–被覆層システムを観察し、最後に房総半島で1日目の最初に見た前弧海盆堆積物に相当する地層を観察し、前弧域の大構造の空間分布や岩相の特徴に関する系統的な理解を目指す。また、地層単体と付加体–被覆層システム全体における流体移動と元素濃集の特徴から、大規模な鉱床形成に至る過程を考察する。
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