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最終更新日:2025年4月21日

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解析力学

解析力学 Analytical Mechanics
物理学の中で物体の運動と平衡を研究する分野である古典力学は、最も長い歴史を持つ分野であり、他の多くの分野を理解するための基礎となっている。その本質はニュートンの運動の三法則で尽くされている。解析力学は、このニュートン力学の大系を、なるべく一般的に記述できるよう再構成したものであり、一つの公式でさまざまな現象を表現できる理論形式であるとともに、より基礎的な力学法則である量子力学に繋がる端緒を与えるものである。本講義では歴史的発展を踏まえて、その本質を解説する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0515085
FSC-PH2110L1
解析力学
横山 順一
A1
月曜3限、月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
§0 力学とは何か §1 ニュートンの古典力学 §2 力学のこれまでとこれから §3 ベクトルとスカラー §4 仮想仕事の原理・ダランベールの原理 §5 ラグランジアンの導出 §6 運動を解くということの別の見方 §7 汎関数と変分法 §7.1 汎関数 §7.2 変分法 §7.3 汎関数微分 §8 最小作用の原理 §8.1 作用汎関数 §8.2 最小作用の原理 §9 オイラーラグランジュ方程式の共変性 §10 拘束条件の下での運動 §10.1 拘束条件 §10.2 ラグランジュの未定乗数法 §10.3 多数の拘束があるとき §11 対称性と保存則 §11.1 運動の積分 §11.2 運動量保存則 §11.3 エネルギー保存則 §11.4 空間の等方性と角運動量保存則 §11.5 ネーターの定理 §12 ハミルトンの正準方程式 §13 ルジャンドル変換 §14 変分法による正準方程式の導出 §15 正準変換 §16 ポアソンの括弧式 §16.1 時間微分とポアソン括弧式 §16.2 ポアソン括弧式の諸性質 §16.3 ヤコビの恒等式 §16.4 運動の積分とポアソン括弧式 §16.5 正準変換に対する不変性 §17 位相空間とリュービルの定理 §18 終点座標の関数としての作用とハミルトンヤコビ方程式 §18.1 終点座標の関数としての作用 §18.2 ハミルトンヤコビ方程式 §19 電磁場中の荷電粒子の運動 §20 断熱不変量 §21 自然法則はなぜ時間二階微分方程式で表されるか §22 大団円 古典力学はなぜ最小作用の原理に従うか
授業の方法
手を動かしてノートを作りながら聴講する、という昔ながらの講義スタイルは知識を自分のものにするのにやはり有用なので、板書を用いた古典的な講義方法によります。授業時間中に学生に作業を求め、提出させることがあります。
成績評価方法
試験、授業中の取り組み、レポートを数通りの比重で按分し、最も高得点となったものを各学生ごとに採用し、それに基づいて優以上が30%になるように規格化した評点を付与する。物理学科の学生にとっては、ここで躓くと量子力学はじめその先に進むことは不可能になってしまうため、全員が合格に達するまで何度でも追試験を行います。
教科書
本講義では教科書は使用しないが、エルンスト・マッハ「マッハ力学 力学の批判的発展史」(講談社、品切れ)を通読されることをお勧めする。英語版とドイツ語版はインターネット上でダウンロードすることができる。
参考書
須藤靖「解析力学・量子論」(東京大学出版会) 伊藤克司「解析力学」(講談社) 前野昌弘「よくわかる解析力学」(東京図書) ランダウ・リフシッツ「力学」(東京図書) 並木美喜雄「解析力学」(丸善) 畑浩之「解析力学」(東京図書) あたりから各自の趣向にあった本を選ぶと良い。
履修上の注意
講義中の質問等、積極的な取り組みが期待される。
その他
物理学演習IIも同時に履修して研鑽を積むことが期待される。
実務経験と授業科目の関連性
ない