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最終更新日:2026年4月20日

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情報と職業

GCL講義Ⅸ(ICTで社会の課題に挑む)
― AI時代に「人間の脳」で考えるための講義 ―
人工知能、ロボット、バイオテクノロジー、宇宙開発などの急速な進展によって、社会はこれまでにない速度で変化している。テクノロジーは多くの問題を解決する可能性を持つ一方、新しい倫理、制度、社会構造の課題も生み出している。
しかし、こうした時代だからこそ重要になるのは「知識の量」ではなく、自分の頭で問いを立て、考え、議論する力である。

本講義では、ICTを中心とする先端技術が社会に与える影響をテーマに、受講生と講師が一緒に議論しながら未来を考える。
講義は知識のインプットだけではなく、グループディスカッションやワークショップを中心とした思考型授業として行う。

講師はそれぞれ異なる領域で活動してきた3名である。
科学技術政策、デジタルガバメント、産業・ビジネスの現場という異なる視点から問題提起を行い、受講生と共に議論する。

この授業の目的は、
・社会課題を構造的に理解する力
・テクノロジーの可能性と限界を見極める視点
・専門の異なる人と議論しながら未来を構想する力
を養うことである。
AIが答えを生成する時代において、本当に価値を持つのは
**「何を問うか」「どう考えるか」**である。
この講義では、正解を学ぶのではなく、
まだ答えのない問いについて考える。

授業の進め方
授業は講義とディスカッションを組み合わせて進める。
・講師による問題提起
・グループディスカッション
・ワークショップ型セッション
・全体討議
などを通じて、受講生自身が考え、議論し、視点を広げることを重視する。
扱うテーマは毎年、社会情勢や技術動向、受講者の関心に応じて更新される。

テーマ例
例えば以下のようなテーマを扱う。
・AIが人間の知能を超える可能性がある社会で、人間の役割はどう変わるのか
・AI、ロボット、自動運転などの新技術と倫理・法律― AI時代に「人間の脳」で考えるための講義 ―2026の関係
・デジタル政府やデジタルIDは社会制度をどう変えるのか
・フェイク情報が広がる社会で、信頼や真実はどう守られるのか
・ゲノム編集など生命科学の進展は人間観をどう変えるのか
・宇宙開発の拡大と宇宙ビジネスの未来
・エネルギー問題、気候変動、ESGとテクノロジー
・地球規模課題に対して人類はどのように対応できるのか
・世界情勢とあなたの職業選択はどう関係するか
これらを題材に、受講生自身が「社会の未来をどう設計するか」を考える。

講師
奥和田 久美
企業研究者を経て、科学技術・学術政策研究所にて科学技術予測プロジェクトを指揮し、科学技術イノベーション基本計画など政府の長期戦略策定に関わる。「人と情報のエコシステム」などの研究プログラムの領域設計にも携わる。現在はIT企業のDX改革、環境分野の新事業開発、デジタルヘルスベンチャーの支援などを行う。内閣府日本学術会議上席学術調査員。

楠 正憲
マイクロソフト、ヤフー、MUFGを経てデジタル庁の立ち上げに参画。現在はデジタル庁統括官のほか、東京都デジタルサービスフェロー、福岡市政策アドバイザー、ISO/TC307国内委員会委員長などを務める。デジタルガバメントや社会基盤のデジタル化に関する政策・制度設計に関与。

牧野 司
東京海上日動火災および東京海上研究所を経て2018年退職。現在は東京大学GCL/IIW非常勤講師として講義を担当するほか、企業・団体の顧問、講演・ワークショップなどを多数実施。テクノロジーと社会の関係、AI時代の人間の役割などをテーマに活動している。2016年シンギュラリティ大学エグゼクティブプログラム参加。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0510068
FSC-IS4068L3
情報と職業
楠 正憲
S1 S2
火曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
・オリエンテーション・課題設定(各講師および受講生の問題意識を共有し、本講義で扱う社会課題とテーマを設定する。グループディスカッションを実施) ・コロナ禍と社会のデジタル化(デジタル政府、番号制度、新型コロナ対策、デジタル庁の創設などを題材に、社会のデジタル化の進展とその課題を考える) ・宇宙ビジネスと宇宙をめぐる争い(宇宙ベンチャー、衛星ビジネス、地球外資源開発、宇宙を巡る国際競争など) ・人類とAIの未来(人類とAIはこれからどのように共存していくのか。「人間にしかできないこと」は存在するのかをテーマにワークショップ型ディスカッションを行う) ・デジタル資産の最近の動向(キャッシュレス社会、CBDC、決済システム改革、暗号資産、分散型金融など) ・遺伝子情報、書き換えてもいい?(ゲノム編集などのバイオテクノロジーが生命を改変する時代における倫理・社会問題を考える) ・技術と倫理と法(新しいテクノロジーが引き起こす問題を倫理や法はどう扱うのか。ケーススタディを用いた「白熱教室」型ワークショップ) ・セキュリティとプライバシー(サイバーセキュリティ、個人情報保護、プライバシーと危機管理) ・21世紀の地球環境と我々の行動(気候変動、環境適応、海洋汚染、エネルギー問題など地球規模の課題を考える) ・未来をデザインしよう(シンギュラリティ大学の発想法を参考にしたイノベーション・ワークショップ) ・日本における住民制度の試行錯誤と変遷(住民管理の歴史、戸籍制度の形成、戸籍制度の電算化、外字問題、マイナンバー制度など) ・将来は予測できる?(テクノロジーや社会の変化を前提に、未来予測の方法と限界について考える) ・総括ディスカッション(講義全体を振り返り、受講生によるフリーディスカッションを行う) (内容および順番は変更される場合があります)
授業の方法
毎回、対面とオンラインを併用する。講師は教室で講義をし、それをオンラインでも配信する。 受講者は教室で受講しても、オンラインで受講してもよい。 受講者同士のディスカッションや、講師との質疑応答などを頻繁に行うので、教室での受講を推奨するが、オンライン受講者もZoomのブレイクアウトルーム、アンケートシステム”Mentimeter”やGoogle Spreadsheetなどを使い、議論や質疑応答、ワークショップに参加できる。
成績評価方法
成績評価方法 出席と毎回の小レポート、授業への貢献を考慮して評価する ※なお、第一回も含め、出席できない回については小レポート提出により出席扱いとする
履修上の注意
講義中にオンライン・リアルタイムアンケートを行うので、スマートフォンもしくはネットに接続できるPC,タブレットの持参が望ましい
実務経験と授業科目の関連性
◆奥和田久美氏:企業での研究職、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)での科学技術予測、科学技術イノベーション基本計画などの経験と、現職のIT企業のDX改革、環境企業の新事業開拓コンサル、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)知識マネジメント領域客員教授の知見を活かし、未来予測、地球環境、宇宙ビジネス、新しい働き方など、幅広い見地からの講義を行う。 ◆楠正憲氏:マイクロソフト、ヤフー、MUFG、内閣官房での実務経験と、現職のデジタル庁統括官、東京都デジタルサービスフェロー、福岡市政策アドバイザー、ISO/TC307国内委員会委員長としての知見を活かし、暗号資産、マイナンバー制度、住民システム、セキュリティとプライバシーなどに関する掘り下げた講義を行う。 ◆牧野司氏:東京海上日動火災保険&東京海上研究所での各種調査・研究経験と、慶應義塾大学博士課程リーディング教育プログラムでの教育実績、シンギュラリティ大学・エグゼクティブプログラムへの留学経験等を活かし、アイディアクリエーションワークショップ、技術者倫理ワークショップ、人工知能とシンギュラリティ等に関する講義を行う。