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最終更新日:2024年4月1日

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情報と職業

GCL講義Ⅸ(ICTで社会の課題に挑む)
【世界が抱えている様々な課題を、テクノロジと知恵でいかに解決するか?】
社会の課題について自ら考え、行動を起こし、世界を変えていくことがすべての人に求められている。本講座では、専門領域も考え方も異なる3人の講師が、特に中長期的にICT技術が関わっていくべき課題について知見を述べ、それらを題材に受講生と講師がフリーディスカッションやワークショップを行い、考察や発想のプロセスを体験するのが目的である。
ディスカッションのテーマ例は以下のようなものであるが、各内容は社会情勢や新しいテクノロジの出現や受講者の関心領域などに応じて毎年柔軟に変化させている。
現時点での関心領域は、例えば以下のようなものである。

・人工知能が人間の知能を凌駕し、ロボットが人間の仕事のほとんどを代替するような未来において、人類はいかにしてその生物的限界を超え、どのように働けばいいのか?
・人工知能、ロボット、自動運転車自身による犯罪をいかに防止し、もし起きた場合、法律でどう裁くのか?
・ELSIは技術開発の阻害要因なのか、それとも味方か?
・ブロックチェーン・暗号資産・NFT・DeFi・DAO・Web3「非中央集権型技術」は世界をどう変えていくのか。
・DXが進み、Fake情報蔓延する中で、人々はプライバシーをどう守るのか、また、そもそもプライバシーとは何か?
・Withコロナ、アフターコロナの「働き方」はどう変わっているのか?
・急速に進む遺伝子工学や宇宙ビジネスなどに、ビジネスフロンティアはどう切り込んでいるか?
・パンデミックや軍事侵攻で急変する世界のエネルギーバランス、その中でのグリーンリカバリーとそれらに向けたESG投資(仮想発電所、炭素税・・)?
・地球の限界(核兵器、温暖化、海洋汚染、スペースデブリなど)への認識と人類の対応は?

(講師プロフィール)
奥和田 久美
 企業研究者を経て、科学技術・学術政策研究所にて科学技術予測のプロジェクトを指揮し、科学技術イノベーション基本計画などの政府長期戦略策定に関わる。「人と情報のエコシステム」などの新規研究プログラムの領域設計にも関わる。現在は、IT企業のDX改革、環境企業の新事業開拓コンサルティング、デジタルヘルスベンチャーの支援などを手がけている。北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)知識マネジメント領域客員教授

楠 正憲
マイクロソフト、ヤフー、MUFGを経て統括官としてデジタル庁の立ち上げに参画。現在はデジタル庁統括官のほか、東京都 デジタルサービスフェロー、福岡市 政策アドバイザー、ISO/TC307 国内委員会 委員長などを務める。
 
牧野 司
 2018年、東京海上日動火災・東京海上研究所を定年退職し、現在は東大GCL/IIWの非常勤講師として講義を担当するほか、国内外の複数の企業・組織の顧問・アドバイザーを務めている。また、企業情報化協会、損害保険総合研究所などからの依頼を受け、講演・ワークショップを多数行っている。2016年シンギュラリティ大学エグゼクティブプログラム参加。プライベートではキャンピングカーを所有し、日本中を旅しながら講義や仕事を行っている。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0510068
FSC-IS4068L3
情報と職業
楠 正憲
S1 S2
火曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
1. 問題提起・課題設定(各講師・受講生の問題意識の共有と課題の設定) 2. デジタル政府(番号制度、新型コロナ対策/デジタル庁の創設など) 3. 宇宙ビジネスと覇権争い(宇宙ベンチャー、地球外資源発掘、各国の宇宙軍など) 4. ブロックチェーン・暗号資産・NFT・DAO・Web3・メタバースは世界をどう変えるか? 5. キャッスレス社会/CBDC・決済システム改革/暗号資産・分散型金融 6. バイオテクノロジーが生物を改変し、生命を作る時代(ゲノム編集、パンデミックなど) 7. 技術と倫理と法(倫理や法は技術にどのような影響を与えるか、ELSIは敵か味方か?) 8. 基盤モデルによるAIエコシステムの変化、データ駆動型ビジネス/インダストリー4.0 9. 地球環境変化の脅威(気候変動・環境適応、海洋汚染、エネルギー覇権をめぐる争いなど) 10. シンギュラリティ大学流・イノベーションワークショップ 11. ライフスタイルの変化と住民制度の変遷 12. ヒトの働き方は変わる?(あなたは仕事をしなくていい?、ベーシックインカムなど) 13. 総括ディスカッション (内容および順番は変更の可能性あり)
授業の方法
毎回、対面とオンラインを併用する。講師は教室で講義をし、それをオンラインでも配信する。 受講者は教室で受講しても、オンラインで受講してもよい。 受講者同士のディスカッションや、講師との質疑応答などを頻繁に行うので、教室での受講を推奨するが、オンライン受講者もZoomのブレイクアウトルーム、アンケートシステム”Mentimeter”やGoogle Spreadsheetなどを使い、議論や質疑応答、ワークショップに参加できる。
成績評価方法
成績評価方法 出席と毎回の小レポート、授業への貢献を考慮して評価する ※なお、第一回も含め、出席できない回については小レポート提出により出席扱いとする
教科書
なし
参考書
なし
履修上の注意
講義中にオンライン・リアルタイムアンケートを行うので、スマートフォンもしくはネットに接続できるPC,タブレットの持参が望ましい
実務経験と授業科目の関連性
◆奥和田久美氏:企業での研究職、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)での科学技術予測、科学技術イノベーション基本計画などの経験と、現職のIT企業のDX改革、環境企業の新事業開拓コンサル、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)知識マネジメント領域客員教授の知見を活かし、未来予測、地球環境、宇宙ビジネス、新しい働き方など、幅広い見地からの講義を行う。◆楠正憲氏:マイクロソフト、ヤフー、MUFG、内閣官房での実務経験と、現職のデジタル庁統括官、東京都デジタルサービスフェロー、福岡市政策アドバイザー、ISO/TC307国内委員会委員長としての知見を活かし、暗号資産、マイナンバー制度、住民システム、セキュリティとプライバシーなどに関する掘り下げた講義を行う。◆牧野司氏:東京海上日動火災保険&東京海上研究所での各種調査・研究経験と、現職の慶應義塾大学博士課程リーディング教育プログラムでの教育実績、シンギュラリティ大学・エグゼクティブプログラムへの留学経験等を活かし、アイディアクリエーションワークショップ、技術者倫理ワークショップ、人工知能とシンギュラリティ等に関する講義を行う。