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最終更新日:2025年4月21日

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応用数学XD

数学基礎論入門 Introduction to Mathematical Logic
数学基礎論は、述語論理等にもとづいて数学の基礎づけや形式化をし、さらにそれを用いて数学における証明可能性を分析する分野です。この講義では、まず述語論理の基礎(論理式・数学的構造・証明体系など)を解説した上で、完全性定理やコンパクト性定理を紹介します。さらに、述語論理の観点から数学的構造の性質を調べるモデル理論の初歩を解説します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0505100
FSC-MA4761L1
応用数学XD
酒井 拓史
S1 S2
水曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
授業では概ね次の順序で数学基礎論の基礎的内容を解説します。 1. 命題論理とトートロジー 述語論理を学ぶための準備として、命題論理の論理式やその真理値、およびトートロジーについて解説します。 2. 述語論理の論理式と数学的構造でのそれらの解釈 述語論理では数学の命題は論理式として形式化されます。まず論理式について解説し、群・環・体などの数学的構造で論理式がどのように解釈されるかを説明します。 3. 述語論理の証明体系とその健全性・完全性 述語論理では数学の証明を、「定められた推論規則に従って論理式を変形していくこと」と捉えて形式化します。まずこの証明の形式化について解説します。さらに、証明可能性と数学的構造での充足が一致するという、健全性定理と完全性定理を紹介します。また、これを用いて述語論理のコンパクト性定理も紹介します。 4. モデル理論の初歩 (標数を固定した)代数閉体の公理系や実閉体の公理系は、完全性・範疇性・量化子除去可能性などの良い性質を持ちます。このことを解説し、これらの応用も紹介します。また数学的構造の構成方法である ultra product を紹介し、その応用も紹介します。
授業の方法
講義形式で実施します。また参考資料(講義ノート)を配布します。
成績評価方法
数回のレポートによって成績を評価します。
教科書
特にありません。
参考書
授業中に紹介します。
履修上の注意
「集合と位相」の集合部分の知識(可算集合や Zorn の補題など)と、群・環・体などの代数構造の基礎知識は仮定しますが、これらも授業中で補うようにします。