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最終更新日:2026年10月16日
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社会学演習XIII
民族誌の方法(1)
連字符社会学で研究方法のひとつとして位置付けられる民族誌(エスノグラフィー)の手法を,研究者自身の一次的経験に基づく発見的な研究の実践として捉えなおし,この方法と実践に対する理解を深める。Aセメスター「民族誌の方法(2)」に連結される演習授業であるが,Sセメスターは「分かち合い」を緩やかなテーマとして文献講読を行うとともに,それと併行して各自の研究関心やテーマを見定めつつ,卒業論文・ゼミ論文執筆の準備にあたる。ゼミ論文については研究主題の設定と主要文献のレヴューを,卒業論文については構想発表を目標とする。
文献講読のテーマである「分かち合い」には次のような諸主題を含めうる。空間と対比される「(居)場所」,「(ケア)役割」と「親密性」の閉じられた関係性としての「家族」,経験の分かち合いとしての「役割モデル」,「本源」(source)を人間の活動に向けて動員していく過程としての「資源」(resource),分かち合われるもの(共有物)・分かち合い(共有)としての「コモンズ」(commons)・「コモニング」(commoning)と分かち合いの拒絶としての「各自図生」や「排外主義」...。また「居場所」,「役割」,「家族」,「役割モデル」,「資源」や「コモンズ」などの「分かち合われるもの」は,昨年度Sセメスターの文献講読で取り上げたA・モルの『多としての身体』を援用すれば,人間と非-人間の織り成すネットワークのなかで実践を通じて「実行」(enact)されるものとして捉え直される。
講読文献としては,新旧のコモンズ論や2000年代に日本の学界で展開された「資源人類学」プロジェクトの成果,ならびに近年刊行された日本語の民族誌的著作を考えている。
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