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最終更新日:2026年10月16日

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フランス語学フランス文学演習I

『ロラン・バルトによるロラン・バルト』を読む
『ロラン・バルトによるロラン・バルト』(1975)は、アルファベット順に配列された百余の断片からなる、きわめて特異な「自伝」である。そこではバルトは、自作と知的遍歴を回想しつつ、幼少期や私的な断片にも光を当て、同時に自分の仕事の姿勢を周到かつ率直に語る。物語や体系といった「連続の書き方」を拒み、断片という形式を選ぶのは、全体化の幻想から距離を取り、いま・ここでの驚きと自由を確保するためである。バルトは、他人に委ねられがちな「伝記素(biographèmes)」―生の細部―をみずからの手で実践し、書物として配置する。日常の些細な場面は、読者の視線をその場に留め、全体を統合する原理から逸脱する魅力を放つが、まさにその細部こそが、読者が容易に入り込める入口となる。本作は、知的「自伝」であると同時に、誰にでも移動可能な細部の快楽を示す試みであり、ペレック『ぼくは思い出す』(1978)へと連なる「誰にでも書ける自伝」の構想を先取りしている。授業では、断片の配置、伝記素の働き、そして「読むこと/立ち止まること」の経験を手がかりに、ありふれたものや細部の魅力を味わいたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04263261
FLE-HU4S05S4
フランス語学フランス文学演習I
塩塚 秀一郎
S1 S2
月曜2限
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講義使用言語
日本語/フランス語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
文学部
授業計画
1.イントロダクション 2.選択ではなく同意を 3.真実と断定 4.トレーラー車 5.あばら骨 6.いちご酒 7.わたしは好きだ、好きではない 8.子ども時代の思い出 9.いろいろな本の計画 10. 「それはどういう意味か」 11. 今日の天気 12. 頭がこんがらがって 13. 期末試験(断章の和訳+日本語によるコマンテール、辞書・ノート持ち込み可)
授業の方法
対面で行う。 少しずつ分担して訳してもらう。単なる訳だけではなく、自らの体験など何でも良いのでテクストから思い浮かべたコメントを付けることを望む。 受講者の能力や希望に応じて訳読の量を調節するので、おそれることなく参加して欲しい。
成績評価方法
授業への参加度(出席状況、コメント)と期末の試験を勘案して評価する。 演習への参加者が少ない場合、授業への貢献のみで評価する場合もある。
履修上の注意
フランス語の初級文法を学び終えていること。 参加者の習熟度に配慮して訳読の分量を調節する。分担を当てられた場合、当該箇所の日本語訳とコメントを準備しておくこと。