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最終更新日:2026年10月16日

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ドイツ語圏言語文化

後期ヴィーラントの長編小説
 ゲーテやシラーの同時代人であるCh.M.ヴィーラントは、長編小説という形式を刷新し(『アガトン物語』"Geschichte des Agathon" 1766)、翻訳者としては熱狂的なシェイクスピア受容をもたらし、長年にわたって雑誌「ドイツ・メルクール」を発行するなど、多方面にわたって活躍した文人である(文学部図書館のHPに「ヴィーラントと〈全集〉」というエッセイが掲載されているので、参照してほしい。)近代ヨーロッパの多くの文人や知識人と同様、彼にとってもギリシア・ローマ文学とのかかわりは大きな意味を持っていた。
 今回の講義では、ドイツのAntike(古典古代)受容の主流-その内実を簡潔に提示するのもひと仕事だが-から微妙にずれている、彼のAntikeとの関わり方を問題にしたい。特に長編小説を中心に扱う。ドイツ近代小説の水準を飛躍させたと評される長編小説『アガトン物語』から、ソクラテス、プラトン、ディオゲネスなどさまざまな人物が登場する膨大な書簡体小説『アリスティッポスとその同時代人たち』まで、ほとんどの作品は古典古代を舞台としており、当時の政治情勢や文物に関する該博な知識をもとに小説の可能性を追求するさまざまな実験が試みられている。
 彼の作品は書法的にも、また同時代の思潮や政治動向に対する批評としても非常に興味深いものなので、18世紀ドイツ文学に特別な関心を持たない人にもなんらかの刺激になるのではないかと思う。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04263121
FLE-XX4R04L4
ドイツ語圏言語文化
宮田 眞治
A1 A2
月曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
文学部
授業計画
第1回:イントロダクション:ヴィーラントとはだれか 第2回:『アガトン物語』について: 第3回:『アブデラの人々』について:諷刺小説とギリシア(1) 第4回:『アブデラの人々』について:諷刺小説とギリシア(2) 第5回:翻訳者としてのヴィーラント 第6回:ヴィーラントとルキアノス 第7回:『ペレグリヌス・プロテウス』(1)〈熱狂者〉とルキアノスの対話による〈アンチ教養小説〉 第8回:『ペレグリヌス・プロテウス』(2) 第9回:『アガトデーモン(善魔)』〈稀代の魔術師〉の回顧による〈陰謀小説〉と〈キリスト教論〉の合体(1) 第10回:『アガトデーモン(善魔)』(2) 第11回:『アリスティッポスとその同時代人たち』:書簡体小説が提示する古典古代の多彩な断面図(1) 第12回:『アリスティッポスとその同時代人たち』(2) 第13回まとめ
授業の方法
講義形式で進める。翻訳されていない小説を扱う際には、詳しい説明をくわえ、部分的には邦訳も付すため、ドイツ語の能力は必ずしも前提としない。
成績評価方法
学期末にレポートを課す。
履修上の注意
関連する本をいろいろ紹介するので、すこしでも興味をひかれたらどんどん読んでみてほしい。