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最終更新日:2026年10月16日
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国語学特殊講義I
日琉諸方言の文法(1)
日琉諸方言(日本語族の地域的諸変種)の文法について学ぶ。
今期は、格と情報構造、極性(肯否の対立)という2つのテーマを扱う。
格(case)とは、文中の名詞句が、述語や他の名詞句とどのような統語的・意味的関係にあるのかを表す形態的手段である。日本語共通語では「が」「を」「の」などの助詞がこの機能を担う。また、「が」は主語に付くことが多いが、一方で主語は「は」で表されることも多い。「が」か「は」かの選択は、その名詞句が発話文脈において前提なのか新しい、焦点となるのかといった情報構造(information structure)という枠組みで説明しやすい。
言語表現が表す事柄の肯定・否定の対立は、「書く/書かない」などの述語の形として表現されるほか、「決して」「あまり」などの副詞、「私しか行かない」の「しか」などの助詞、「いいえ」などの応答詞によっても表される。極性は、情報構造の観点からも考える必要がある。例えば「私が行ったんじゃないよ」という文で否定されているのは「私」であり、「誰かが行った」という前提は否定されていない。
日琉諸方言の格と情報構造、極性の形式・体系は、当然のことながら共通語とは異なり、方言間でも異なる。この授業では、日琉諸方言において格と情報構造、極性がどのように表されるのか、先行研究や授業担当者のフィールドデータを用いて紐解いていく。
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