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最終更新日:2026年10月16日
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倫理学特殊講義I
倫理学の基本問題
倫理学・倫理思想史における基礎概念のひとつである「感情」というテーマで講義を行なう.たとえば,喜び・怒り・悲しみ・楽しみ・恐れ・憐れみなど,私たちが日常において感じるさまざまな感情は,人間の生と切り離せないものであり,古代ギリシア以来,哲学史では主として「理性」と「(非理性的な)感情」という対比でもって捉えられてきた.西洋近代の理性主義に対する批判という大きな文脈の中で,またAIや「心の哲学」といった新しい分野との関連でも,「感情」は現代の哲学・倫理学において重要なテーマであり続けていると言える.
本講義では,まず古代ギリシアの「感情」(快苦も含む)についての議論を概観してから,感情に関する西洋の倫理思想史を辿っていく.さらに,日本の倫理思想・哲学にも目を向けて感情という概念の広がりを確認したあと,現代哲学における最新の議論に至るまでの流れを見ていく.その際,テクストの読解と研究の紹介をバランスよく組み合わせて講義を構成したい.あるひとつのテーマについて時代と地域を超え領域横断的に扱うことで,通時的/共時的な「比較」という観点を取り入れた倫理学・倫理思想史研究へと受講者を誘うのが,本講義の目指すところである.
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