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最終更新日:2025年4月21日

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社会学特殊講義X

フランス社会学理論
本講義では、フランスにおける社会学理論の成立とその後の展開について検討する。フランスは、フランス革命のような歴史的な出来事やその後の政治体制の変化によって、社会のあり方が大きく問われていた場所であり、そうした背景があったからこそ、「社会学」(sociologie)という言葉が生み出されて、社会に関するさまざまな議論が展開されたのである。コントからデュルケームを経てブルデューに至るまでの主要な学説を追うのはもちろんであるが、デュルケームに対するタルド、ブルデューに対するブードンなど、対立的な関係にあった理論についても検討していく。

1.各回で取り上げる議論が登場した背景を理解し、説明できる。
2.講義で扱う主要な社会学者の議論の概要を理解し、その意義を説明できる。
3.各自の関心に基づいてこれらの理論を応用して独自の議論が展開できる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04254350
FLE-HU4Z03L1
社会学特殊講義X
池田 祥英
S1 S2
金曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1.オリエンテーション  本講義の概要を説明し、フランスの社会学理論を学ぶ意義について考える。 2.啓蒙思想家がとらえた「社会」  ルソー、モンテスキューの議論について検討する。 3.フランス革命以降の「社会」  サン=シモン、コント、トクヴィルの議論について検討する。 4.第三共和政の確立と社会学  エスピナスの議論を中心に検討する。 5.タルドの社会学  模倣論、犯罪論、公衆論について検討する。 6.デュルケームの社会学  『社会分業論』『社会学的方法の規準』『自殺論』『宗教生活の基本形態』について検討する。 7.デュルケーム学派の社会学  デュルケームとともに『社会学年報』の編集を担ったモース、アルヴァックスを中心に検討する。 8.レヴィ=ストロースの理論  親族構造論、神話論を中心に検討する。 9.フーコー、ボードリヤールの理論  フーコーの規律=訓練に関する議論とボードリヤールの消費社会論を中心に検討する。 10.ブルデューの社会学  『ディスタンクシオン』における文化資本やハビトゥス等の議論を中心に検討する。 11.ブードンの社会学  方法論的個人主義に関する議論を中心に検討する。 12.アクターネットワーク理論  カロンとラトゥールの議論を検討する。 13.まとめ  講義全体を振り返り、十分に説明しきれなかった部分について検討する。
授業の方法
対面による講義形式とする。
成績評価方法
期末レポート(80%)と各回の授業コメント(20%)により評価する。
教科書
指定しない。
参考書
アンサール(山下雅之監訳)『社会学の新生』藤原書店,2004年 デュルケーム/デュルケーム学派研究会『社会学の基本:デュルケームの論点』学文社,2021年 池田祥英『タルド社会学への招待:模倣・犯罪・メディア』学文社,2009年 栗原亘編『アクターネットワーク理論入門』ナカニシヤ出版,2022年 松野弘(監修)・仲川秀樹(編著)『社会学史入門:黎明期から現代的展開まで』ミネルヴァ書房,2020年 ほか、教場で指示する。
履修上の注意
事前に配布資料を読み、論点を把握しておく。 授業後に、授業を通じて考えたこと、わからなかったことなどをまとめたコメントを作成して、UTOL内の指定の場所に投稿する。このコメントは成績評価の対象となる。