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最終更新日:2024年4月22日

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人文情報学概論II

人文情報学概論Ⅱ
長らく紙媒体に依拠してきた人文学は、今や様々な面でデジタル媒体に依拠せざるを得なくなりつつある。人文学の基礎である資料批判の手法は主に紙媒体に対して培ってきたものであり、人文学が学問としての基礎を維持し続けるためには、デジタル媒体の普及という新たな状況に対して資料批判の手法を再構築しなければならない。そして、この過程を通じて、人文学は、資料とそこから得られる情報の意義を再考するとともに、デジタル媒体の示す広汎な可能性に沿って自己を再規定する必要がある。人文情報学あるいはデジタル人文学(Digital Humanities)は、こうした課題解決のため、人文学研究者と情報学研究者が協働する場として世界で展開しつつある新しい枠組みである。

本授業では、Sセメスターの「人文情報学概論Ⅰ」に引き続き、方法論のコモンズ(Methodological Commons)としてのデジタル人文学の理解を深めると同時に、実習を通じた各種スキルの習得や、自身の研究テーマに適した方法論の検討を行う。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04245002
FLE-XX4207L1
人文情報学概論II
大向 一輝
A1 A2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
各回のテーマは以下の通りである。実習や議論を通じて履修者自身が人文学と情報技術の関わりを批判的に捉えつつ、研究活動に生かせるようになることが目的である。 1. イントロダクション:方法論のコモンズ 2. データへのアクセス(実習)(データベース・デジタルアーカイブなど) 3. テキストデータの加工(実習)(正規表現など) 4. テキストマイニングと可視化(実習)(Voyant Tools・AntConcなど) 5. テキスト構造化(実習)(XML・TEIなど) 6. ネットワーク構造化・可視化・分析(実習)(Palladio・Gephi・Cytoscapeなど) 7. 知識構造化(実習)(RDF・知識グラフなど) 8. 時空間構造化(実習)(GISなど) 9. デジタルアーカイブ(実習)(Omekaなど) 10. デジタル人文学分野で研究を行うには:導入 11. 技術的な制約と可能性 12. 研究態度としてのコラボレーション 13. デジタル人文学分野で研究を行うには:議論
授業の方法
ハイブリッド形式で実施する。講義・実習においてインターネット上の資料やサービスにアクセスするため、パソコンとオンライン接続環境を必須とする。パソコンはWindows・Mac・Linuxを問わない。
成績評価方法
各回の講義時に指示する課題の提出、期末のレポートによる。
教科書
とくに指定しない。
参考書
『欧米圏デジタル・ヒューマニティーズの基礎知識』(文学通信) 『人文学のためのテキストデータ構築入門』(文学通信) A Companion to Digital Humanities, ed. Susan Schreibman, Ray Siemens, John Unsworth. Oxford: Blackwell, 2004. A Companion to Digital Literary Studies, ed. Ray Siemens, Susan Schreibman. Oxford: Blackwell, 2008 『デジタル・ヒューマニティーズ入門』 (http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/***** ) 後藤真・橋本雄太編『歴史情報学の教科書』(文学通信) 京都大学人文科学研究所共同研究班編『日本の文化をデジタル世界に伝える』(樹村房) 下田正弘・永崎研宣編『デジタル学術空間の作り方』(文学通信)
履修上の注意
パソコンとオンライン接続環境を必須とする。パソコンはWindows・Mac・Liunxを問わない。 Sセメスターの人文情報学概論Ⅰの履修を推奨するが、単独での履修も歓迎する。