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最終更新日:2025年4月21日

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美学芸術学特殊講義II

ロックミュージックの社会学
1960年代中期に世界的な発展を遂げた米英日の「ロック音楽」を社会学の視点から読解する。エルヴィス、ビートルズ、ボブディラン、レッドツェッペリン、セックスピストルズ、岡林信康、はっぴいえんど、キャロル、RCサクセション、尾崎豊、ブルーハーツなど、20世紀のロックミュージシャンを議論の俎上に載せるが、本講義の分析視覚は「何年に誰が登場して、そのとき何があって……」という歴史探訪や英雄礼賛の態度とは一線を画する。むしろ、そのような「語り方」や「実践の在り方」がどのような社会構造のもとで生じるのか、階層・芸術活動・文化産業などの社会的諸条件はミュージシャンにいかなる影響を与えるのか、などの分析を通じて、文化にまつわる人々の行為の意味を明らかにする。それによって、「音楽」を分析するためには音楽学や音楽美学、音楽史学の視点のみならず、社会学的パースペクティブが有用であるという気づきを得ることができる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04240642
FLE-HU2F03L1
美学芸術学特殊講義II
南田 勝也
A1 A2
月曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
ロック前史――社会学的パースペクティブ、ロックンロールの時代 ロック音楽文化の三つの指標――〈アウトサイド〉指標 ロック音楽文化の三つの指標――〈アート〉指標 ロック音楽文化の三つの指標――〈エンターテイメント〉指標 ロックの〈場〉の理論――ロックをめぐる〈場〉の形成 ロックの〈場〉の理論――ロック〈場〉の力学 ロック〈場〉の展開――成熟し洗練化するロック/パンク・ロックの主張 ロック〈場〉の展開――ポップ化するロック/ポピュラー音楽への拡張 日本のロック 六〇年代――音楽サブカルチャーの台頭 日本のロック 六〇年代――ロックかフォークか/日本のロックの指標 日本のロック 七〇年代――ロックの困難/歌謡曲のフィールド 日本のロック 八〇年代――インディーズ/記号化ファッション化 日本のロック 八〇年代――尾崎豊とブルーハーツ/バンドブーム 日本のロック 九〇年代――ロック亡き後/一九九五年以降 その後のロック――現在から過去を照射し、過去から未来を構想する
授業の方法
講義。部分的にディスカッションを取り入れる。
成績評価方法
毎回のコメントペーパー50%、授業への参加状況50%
教科書
南田勝也『ロックミュージックの社会学』青弓社、2001年.
参考書
ピエール・ブルデュー『ディスタンクシオン』藤原書店、1990年. サイモン・フリス『サウンドの力』草思社、1991年. ジャン・ボードリヤール『消費社会の神話と構造』紀伊國屋書店、1979年. 南田勝也『オルタナティブロックの社会学』花伝社、2014年. その他、適宜指示する
履修上の注意
戦後の米日の文化状況、とくにビートニク、カウンターカルチャー、ヒッピーやヤッピー、大量消費社会にまつわる戦後史についてある程度知っておくことが望ましい。さらにロック音楽にまったく興味がないと退屈な授業になりかねないので、ある程度オールドロック(授業概要で挙げたミュージシャンのいくつか)を聴取しておくことが望ましい。 毎回の準備学習(予習、復習)については、その授業回の参考文献の収集や精読、授業に関連する音源の聴取など、適宜指示する。